痛みの引かない胸と背中...
もう肉体的にも限界だった

それに毎日毎日、何時に上がれるのかさえもわからない
お昼なし・休憩なしの労働は、さすがにこたえた

『こんなんで、今まで倒れた人いなかったのかなぁ...』

改善されない労働環境...
そして、決してキレイとは言えない厨房と
掃除の行き届いていない店内...
さらには、徹底されていない従業員教育...

今どき、こんな飲食店があるのにも驚きだった

唯一、接客している時だけが、しあわせだった...


引き延ばされた期日が来ても、
店長は頑として辞めさせてはくれなかった

『ダメだ...この人と話ししても、堂々巡り。埒が明かない』

私は会社の担当の人に直接訴えることにした

その人はさすがにこの現状を知っているから――
おそらく今までそうやって、何人もの人が辞めていったのだろう――
だから話が早かった

会社としての立場もあるだろうし、
嫌味とか、しこたま言われると覚悟していたけど、
意外にもその人は私寄りな態度を取ってくれた

そして、退職に至る――

結局、“食べ物の恨みは恐ろしい”って言葉だけが
虚しく胸に響いた


最後に店長と話した時、私は店長に聞いてみた

「もし面接の時、“乳がん”だと言っていたら採用しましたか?」と...

彼は一瞬考えたあとこう言った

「それは関係ないよ」

『あぁ、この人、気遣ってくれてるなぁ...』

そう思った矢先...

「でも、ほかで言ったら採用されないと思うよ」

『......

やっぱり...
それがホンネなんだよね

せっかく気遣ってくれたのに、今の一言で総て飛んだよ!!


“がん患者”って、そんなに面倒臭い存在なの...?

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