きのうの30℃超えから一転

今日は21.6℃

清々しい...


暑くもなく、寒くもなく

雨も降らず、
気持ちのいい昼下がり


そんな中、『がんサロン』へ――



重い足を引きずりながら
バスの停留所に着くと、
空には部分的にハロが出ている


2024/06/19 がんサロン ①



天気予報では、

「今週、今日が最後の晴天。
 風もなく穏やかです」

そう言っていたが、
日傘をしっかり握っていないと
飛ばされそうな風だ

今年はすでに2か月ほど
強風が続いている

「ようやく強い風から解放される...」

と、思っていたが、
そうはいかなかったようだ



たまたま座ったバスの座席

窓のほうを見ると、
『優先席』のシールが貼られている

「まぁ、乗客も少なしいし、
 一応バッグに
 “ヘルプカード”もつけてるし、
 いっか...」

と、そのまま陣取る


2024/06/19 がんサロン ⑨


最近、なんとなくこのカードに
気持ちが頼っているような気がする



サロン会場へ行くいつもの
“心臓破りの坂道”

今ではすっかり、
“股関節悪化の坂道”と化しているが...


上りきると、
公園の入り口が見えてくる


2024/06/19 がんサロン ②


もう6月

さすがに緑が濃くなっている



2024/06/19 がんサロン ③


中に入ると、一面、シロツメクサ

「あれ?
 前からシロツメクサあったっけ...」

人間の記憶とは、曖昧なものである



2024/06/19 がんサロン ④


花壇にも花が植えられている



2024/06/19 がんサロン ⑤


木々も鬱蒼としてきた



2024/06/19 がんサロン ⑥


噴水は、まだ水が冷たそうだ



2024/06/19 がんサロン ⑦


木々の緑....

青い空...

白い雲...


このコントラストが
たまらなく美しい




「ただ話を聞いてほしいだけなのに」

「“うん、うん”って
 聞いてくれるだけでいいのに」

「アドバイスがほしいわけじゃない」

「なのに、少し不安を口にすると、
 “もっと頑張りな”と言われる」

「“そんなことばかり言っていたら、
 病気に負けるよ”って...」

「“もっと前向きにね”って...」

「やっぱり、
 がんを経験していないひとには
 わからないよね」


そんな話を聞いていたら、

「がん患者の思いは
 昔と変わらないな」

そう思った

逆を返せば、

「今も言われることは
 同じなんだな」


がんの治療は日進月歩

なのに、がん患者の心は置いてきぼりだ

やっぱり“がんになる”ということは
不安や悲しみ、つらさがつきまとう



2024/06/19 がんサロン ⑧



「いいよ、いいよ。
 ここではなにを話してもいいんだから」

「ここはみんな話を聞いてくれるから」

「ここで愚痴を言っても、
 誰もなにも言わないから」――


そう、

ここは、
不安なこと、つらいこと、
なんでも話せる場所

理解もしてくれる

誰も否定はしない

みんな同じ思いをしてきたから




夕刻

少し赤く染まった南の空に、
白い月が浮かんでいた


2024/06/19 夕刻の月



明々後日が満月

天気予報は曇りか雨

観られそうにないな...



さ、

あしたからまた日常――





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