当然のことながら“乳がん”という病気に関してはまるで無知
がん告知はある日突然やってくる
それからだ
病気のことをあれこれ調べ始めるのは...
私が乳がん告知を受けたのは、
治療を受けた現在の病院とは違う医療機関
「“悪性”だね。“乳がん”ということだね」
“良性”だと診断されて4年8ヶ月放置していたしこりは、
外科的生検の結果、“悪性”だった
あまりの衝撃に、医師から説明を受けている間、
私は一言も発することができなかった
意に反して流れる涙を、ただ拭うだけだった
「抗がん剤とかするんですか?」
『がん=抗がん剤』
その時の私の知識はそれくらいなもの
抗がん剤の大きな副作用は、“吐き気”というイメージ
そして、一番の不安は、女性には特につらい脱毛だ
それは、絞り出すように、私がやっと発した一言だった
「いや、それはないよ」――
その時、その医師が、
なぜ「抗がん剤治療はしない」と言い切ったのか――
乳房の切除術と同時に行われる、
腋窩リンパ節郭清の病理結果次第によっては...
いわゆる、リンパ節に転移が認められた場合、
抗がん剤は免れない
どう考えてもあの段階で
抗がん剤治療をするかしないかの判断はできないはず
今となれば、
「“抗がん剤の効かないがん細胞”だからなのか...」
と、想像もつく
すぐに現在の病院を紹介され、全身の検査を受けるも、
やはり状況は最悪
病期でいえば、最終ステージだ
治療は、抗がん剤を使った化学療法がセオリー
が、その状況では、
さすがに主治医も「抗がん剤は効かない」とは言えないだろう
それは即ち、“余命宣告”を突きつけることになる
まず提案されたのは、抗がん剤治療のファーストライン
「もし、これが効いて、腫瘍が小さくなったら――」
きっと主治医も、一か八かの選択だったのかもしれない
その当時は何もわからずに、今日まで進んできた
調べれば調べるほどに、付いてゆく知識
それと同時に、育ってゆく大きな不安...
通り過ぎた“今”だからこそ、きっと様々な想いがここにある
“再発しないこと”
今はただ、それを願うだけである――
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