りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2014年04月

ホルモン治療開始直後の下腹部痛

最近まで不思議に思っていたことがある
それは、ホルモン治療を開始してまもなくのことだ

乳がんの手術で入院中、予定通りに生理が来た

術後療法をはじめれば、「もう生理は来ない」

そう思っていた私は、

「これが最後の生理か...」と、
なんだか“女”ではなくなるような複雑な思いを抱えていた


2週間の入院の最終日――退院の朝、
お腹にLH‐RHアゴニスト製剤を打ってもらい、
さらにその翌朝、初めての抗エストロゲン剤を飲んだ

生理中に卵巣の働きを抑制するホルモン注射を打つことに
少し抵抗を感じたが、
主治医曰く、「関係ない」らしい


ホルモン治療の副作用は、早くも10日後に現れはじめた

最初に自覚した症状は、
“声が出しづらくなる”というものだった

「完全に、身体は薬に支配されている」――

あの時の恐怖感は、なんともいえない


そして、次の生理予定日が近づいてくる
それに伴い、下腹部も重い痛みを増してゆく

「今回は来るかもしれない」

そう思いながら、2度目のホルモン注射を打ちに病院へ
初めて打ってから、4週間後のことだ

主治医に、
「お腹が痛くて生理が来そう」と訴えた

が、主治医は、
「そんなはずはないけどなぁ...」という表情

『でもこの痛みは絶対来る』

それは、
これまで“女”として生きてきた経験からうまれる“確信”だった


そして、3日が経ち、1週間が経過した
それでも出血は見られない

10日が過ぎると、あの確固たる“確信”は揺らぎはじめる

そして、下腹部の痛みもフェードアウト――


「あの痛みはなんだったのだろう...」

そう、ずっと疑問に思ってきた
が、これも抗エストロゲン剤の影響だったのかもしれない

今でも続いている排卵痛などを考えれば、
そう思えて当然だ

抗エストロゲン剤の副作用の中にも
“下腹部痛”とあることからみても、
答えは自ずとそこに辿り着く


なんだか複雑な、病と身体の関係――


 
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今日がその日――

数ヶ月に一度、襲われる痛みがある
腋窩リンパ節郭清周辺の痛みだ

今日がその日である

切除した箇所から、肋骨、さらには肩甲骨まで
ズキズキとした痛みが断続的に訪れるのだ


乳がんの手術から、
まもなく7年4ヶ月を迎えようとしている

これだけの年月が経ってもなお痛むことに、
この病気の重さを感じずにはいられない


今でこそ、
「手術の影響だから大丈夫」

そう思える

が、術後2~3年の頃は、
それはそれは不安になったものだ

いや、5年が過ぎても不安は拭えなかったな...


今日は北海道らしい清々しい青空が広がった

やっと春になり、
初夏を思わせるような陽気の日も出てきた

よく、
『痛みや体調は、天気や気温に影響する』
なんて聞くけれど、

今回の痛みに関してはその関係性は薄そうだ

『季節の変わり目』も要因の一つなら、
間違いなく当てはまりそうではあるが...


まぁ、きっと、季節や気温に関係なく、
気まぐれにやってくる奴なのだろう

そんな痛みと、
この先もずっとつきあっていくんだろうな...



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寒と暖の狭間で――

夕方から急に気温が下がってきた

毎年のことなのに、
この季節は少し暖かくなるとすぐに気が緩んでしまう

6月までは、
まだストーブを使うことがあるのを忘れてしまうのだ


さすがに今日はストーブまでは要らないようだ

温度計に目を遣り、エアコンの電源を入れる

やわらかな温もりが、心地好く部屋中に流れてゆく


あすの朝は冷え込みそうだ――



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荒れる

台風並みの風が吹き荒れている


外は、冬の間に溜まった砂埃が激しく舞い上がり、

空気がよどんでいる


とても窓を開けられる状態ではない

それでも家の中は埃っぽい


今にも雨が降り出しそうなほど、

みるみる空が暗くなってゆく


少し降ってくれるといいのだけど...


そうすれば、

日陰に潜む、真っ黒な姿に変貌した残雪も

春を迎えられるのに――



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「“ブログ”ってさー」 ...と、独り言ちてみる

“ブログ”ってさ、日々の出来事や想い、
発信したい情報などを記す“日記”なんだよね

個人的にノートに書き綴る日記帳と違うのは、
ネット上で公開されているということ

だから、
誰かを誹謗中傷する内容や著作権に触れるようなこと、
また、犯罪に関わることでなければ
基本的には何を書いてもいいはず

なのに記事の内容について、何かと横槍が入ってくる


私が書いているブログは、
“livedoor”という会社が運営している

ブログは、100以上の様々な分野から
自分のブログに相応しいカテゴリを選択する訳だけど...

当然のことながら、私が選んだのは、

  『闘病記(がん)』

というカテゴリ

何度もコメントで、
「カテゴリが違う」と言われてきたけれど、
何がどう違うのか、全く意味不明なのだ

例えばそれが、
livedoorから指摘されるのであれば、まだわからなくもない

いや、不正は行ってはいないので、
そんな理不尽なことは、まず起こるはずはない


そして、“病気ブログ”だからといって、
何も病気のことだけを記さなければならないものでもない

闘病の状況や、過去の経験、
また、日々の出来事を綴るのは、当然のこと

だって、それが“ブログ”だから

今、治療の最中にいる人たちがそれを読み、
どうやってつらい副作用や心の状態を乗り越えてきたのか、
参考になることもあると思う

つらい思いを経て現在に辿り着いたことを知れば、
希望にもつながると思う

「みんな同じ思いを抱えている」とわかれば、
「自分だけじゃないんだ」と励まされるはず

それらは、
現在、病と心と向き合い、闘っている人たちへのエールでもある


なのに、それすら読み解くことのできない輩がいるどころか、
他人様のブログを中傷しているブログもいくつか存在するらしい
 (また私のことが書かれているようで...)

それこそ、論外だ
全く同じ乳がん経験者とは思えない行為である

悲しみ、痛み、命の尊さを知った人間は、
他人に優しくなれるものなのではないか...

たくさんの涙を流した分、
他人を思い遣る心を身につけるのではないか...


ここは、あまりにも哀しすぎる世界だ――



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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

メッセージはこちらへ
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)

★2024年10月
 骨粗鬆症が判明
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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★コメント欄は、2013年11月28日より認証制とさせていただきました。
 これまで通り投稿していただけますが、コメントが反映されるまでお時間をいただくこととなります。
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★また、2014年5月22日より、スマートフォンからのコメント投稿による誤送信を防ぐため、画像認証制を取り入れさせていただきました。認証英数字は“半角”での入力をお願いいたします。
 お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

★営利目的だと思われるリンク、また、不当なリンクやコメントは削除させていただいています。また、個人を特定するものや商品名なども、編集・削除させていただく場合があります。

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≪2015年9月2日より、コメント欄を閉鎖させていただいております≫

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≪2016年11月2日分より、コメント欄を開放しております≫

★非公開希望には対応しかねますので、コメントの投稿を控えていただきますようお願いいたします。

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★公開が原則となっています。良識のあるコメントをお願いいたします。

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≪2016年12月3日分より、コメント欄を閉鎖させていただいています≫


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