りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2015年05月

今は、“つかず離れず”の距離を保ちながら...、

私は...というと、
一昨日の頭痛が、今日になって強くなってしまった

それに伴い、吐き気と倦怠感も出てきた

毎月のこととはいえ、
いつもながら鎮痛剤が効かないのはつらいものがある


救いは、今日は少し気温が下がったこと

「とりあえず、数日間の食料を買いに行かなければ...」

重い身体を起こし、
効果の期待できない痛み止めを気休めに飲む

足元がおぼつかない


“痛み”は、何もかも奪う

やる気も、楽しい気持ちも...



母は、
「できることは自分でやる」と言っている

私も必要以上に手出しをしようとは思っていない

自分で動くことはリハビリになる
充実感も湧くだろう

過剰な心配は、母の不安を煽りそうな気もする

何より母自身、
「人の手をわずらわせたくない」と思っているはずだ

だから今は、
“つかず離れず”が、一番いい距離間なのだと思う


今は、母の想いを大切にしたい



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★しこり発見から治療までの経緯は⇒
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“私が後悔しないように”ではなく、“母に後悔させない”ために――

緩和ケア病棟に入院した日、母は担当の医師に、
「(余命は)あと2週間ですか?」と聞いたらしい

再発してからの3年間、
母なりに覚悟をしていたのだろう

しかも緊急入院時は、
ほとんど身体が動かない状態

「その時が来た」と感じていたのかもしれない

そんな現実が嘘のように、
今は症状が落ち着いている

この“今”というときが、
いつまで続くのかはわからない

だから、本人がやりたいことはさせたい

私が母にしてあげられなかったことに後悔するのではなく、
「やりたいことができなかった」という後悔を、
母にしてもらいたくはないから

だから、今、元気なうちに、
母が望んでいることをさせてあげたい


そして今日は、
先月チケットを購入していたお笑いライブの日

  お笑いライブ
   ※撮影タイム中の写真撮影。
    決して隠し撮りではありません。

久し振りの大笑い

免疫力、少しは上がったかな...


帰り道、空には環水平アーク

環水平アーク

上を向くのは、涙が落ちないようにするためだけじゃない

こんな景色にも出逢えるから


あしたもあさっても、上を向いて笑顔でいたいね――



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“ずっと”はないから――

空には夏雲が広がっている

28.7℃は今季最高
汗ばむ陽気だ


病室へ着くと、
すでに身支度を整えた母がベッドの上に座っている

いつも通りの元気そうな姿だ

そんな母を見て、
“病気が治った退院”ではないことに、
幾ばくの違和感を抱く

ナースステーションで挨拶を済ませると、
またもや緩和ケア病棟の看護師長さんに
背後から背中を優しく撫でられる

手のひらから伝わるその優しさがたまらない
無言の気遣いに心が乱される

こんなとき、優しくされるとつらいものだ


家の中には、介護用ベッドや酸素ボンベ、
歩行器などが準備されていた

薬もたくさん処方された

脳の腫れを抑える薬...
胸が苦しくなった時に飲む薬...

そして、痛み止め...

この時はじめて、
脳の腫れを抑えていた1日2回の点滴は、
2週間以上は使えないことを知らされる

なので、母はもうこの点滴は使えないことになる

はたして点滴より効きめの弱い飲み薬が
いつまで効いてくれるのか...

そして、日に日に大きくなっている肺の腫瘍は、
いつ、痛みを伴い出すのか...

そのうちに、咳や胸の苦しさも出てくるだろう

『母自身は、この現状をどう捉えているのか...』

聞いてみるわけにもいかず...


夕飯は、
「退院したら食べたい」といっていた、
お寿司で退院祝い

目の前にいる元気な母

そして周囲にあるベッドやボンベ...

そこには現実の中の、理解しがたい錯誤があった


“ずっと”はない

誰にも必ず死は訪れる――



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これから迎えるであろう、壮絶な闘いに備えて――

ほぼ同時期にわかった、
母の甲状腺がんと私の乳がん

当初の状態では、
「確実に私の方が先」だと思っていたが、
“がん”という病はわからないものである


母の緊急入院から2週間

あす、退院となった

緩和ケア病棟の治療といえば、
脳の腫れを抑える1日2度の点滴だけ

本人の、「家に帰りたい」という希望もあり、
退院に向けて、歩けるようにリハビリをしてきた

脳の腫れを抑える薬は、
点滴よりは効き目は弱いが飲み薬もある

介護ベッドも、
これから必ずや訪れる呼吸の苦しさに備え、
酸素ボンベの準備も、
往診の手配も済ませた


退院は、きっと“元気なうちに”ということ

“元気になったから”ではない

今のところ、身体に痛みもなく、
肺の機能が低下しているにもかかわらず、咳も出ない

食欲も旺盛だ

“その時”が近づいているなんて、とても思えない

次に入院するときは、
もう病院から出られることはないだろう


おそらく、これから迎えるであろう壮絶な闘い

それまでに、母が掲げた目標を、
ひとつひとつ現実のものにしていこう

まずは、食事会

そして、6月14日には、
母にとって大切な、大きな仕事が待っている――



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緩和ケア病棟 ~お茶会~

今日は、緩和ケア病棟の“お茶会”の日

祝日を除いた毎週水曜2時から、
入院患者はもちろんのこと、
家族も一緒に参加できる“お茶会”がある

コーヒーか紅茶、緑茶やココアを事前にチョイスでき、
ボランティアさんが用意してくれるのだ

先週の初めてのお茶会は、
私はがんサロンだったため参加できず

が、父も母と一緒に、緩和ケアの医師や看護師さん、
理学療法士の方やボランティアさんたちと、
楽しいひとときを過ごしたようだった

その時撮っていただいた写真を、
看護師さんたちが手作りのフレームにおさめて、
病室に飾ってくれていた

今日も外での開催だと思って行ってみたが、
残念ながら、病室でのお茶会だった

    緩和ケア病棟 ~お茶会~

  残された時間を、
  いつも母が笑っていられますように...

  母のために、ひとつでも多く、
  想い出がつくれますように...



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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

メッセージはこちらへ
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)

★2024年10月
 骨粗鬆症が判明
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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★コメント欄は、2013年11月28日より認証制とさせていただきました。
 これまで通り投稿していただけますが、コメントが反映されるまでお時間をいただくこととなります。
 非公開希望の方は、その旨書き込んでいただけるとそのように対応いたします。

★また、2014年5月22日より、スマートフォンからのコメント投稿による誤送信を防ぐため、画像認証制を取り入れさせていただきました。認証英数字は“半角”での入力をお願いいたします。
 お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

★営利目的だと思われるリンク、また、不当なリンクやコメントは削除させていただいています。また、個人を特定するものや商品名なども、編集・削除させていただく場合があります。

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≪2015年9月2日より、コメント欄を閉鎖させていただいております≫

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≪2016年11月2日分より、コメント欄を開放しております≫

★非公開希望には対応しかねますので、コメントの投稿を控えていただきますようお願いいたします。

★個人を特定するもの、商品の宣伝、不当なリンクなど、編集・削除させていただく場合があります。

★公開が原則となっています。良識のあるコメントをお願いいたします。

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≪2016年12月3日分より、コメント欄を閉鎖させていただいています≫


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≪ランダムで開放しています≫


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   © Rikako,2011

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