りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2015年09月

一歩一歩...

体調が悪いとへこむよね

「私、なにやってんだろ...」って思う


元気なときはなんでもなかったことが、

途端に遠くに感じてしまう


自分だけ、

置いてきぼりにされたような気持ちになる

焦る

でも焦っても仕方がない

わかっていても、やっぱり焦る


「心と身体はつながっているんだなぁ...」


一歩一歩、進むしかないのにね


みんな闘っているんだ、“乳がん”という病と――



    野菜炒めを作ろうと思っていたら、
    変な形のピーマン発見...

変な形のピーマン



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★しこり発見から治療までの経緯は⇒
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ホルモン治療は、婦人科への影響が大きい

ホルモン治療には
数えきれないほどの副作用がある

その個人差は大きく、
ほとんど副作用を感じない人もいれば、
現れ方も人によって違ったりする

症状も、自覚できるもの、
また、採血をしなければわからない、
内科的なものまで多岐にわたっている

中でも一番影響を受けやすいのは、
婦人科なのかもしれない
 (もちろん、
  私の個人的な副作用の感じ方ではあるが...)


私の場合――

まずは、下腹部痛

下腹部痛は、おそらく排卵痛
 (たぶん、タモキシフェンの影響)

月経の5日目くらいから、
早くも次の排卵痛がはじまる

痛みは徐々に強くなり、
排卵日前後の数日間はかなりの痛みになる

その後、月経に向けて
再び痛みは軽くなってゆくが、
結局、2~3週間痛みが続くことになる

乳がんになる前は、排卵痛はなかった

ホルモン治療をはじめてから感じた痛みだ


そしてもう1つ、何よりつらいのは、
月経時の大量出血だ

当初よりは“数分の一”というくらいに、
徐々に量は減ってきているが、
さすがに6年も続くと身体がもたない

出かけるのもままならない

貧血もひどくなった

生理用品代もバカにならないし、
4種類の大きさの物を大量に買い込むので
けっこう恥ずかしかったりする

「いつまで続くのだろう...」

卵巣を切除した知人は、
10年もホルモン補充療法をした

「それでも体調はすっきりしなかった」と言っていた

一生のうちに分泌される女性ホルモンは、
ティースプーン1杯ほど

高々1杯...

なのに、こんなにも影響が出る


そして、きっと誰もが不安なのは、
『タモキシフェンは、子宮体がんのリスクを高める』
という副作用

「そんな副作用があるのなら、
 乳がんの治療、しない方がいいのかな...」

そう思ったこともあった

主治医に、そのリスクを聞いてみたこともあった

「体がんになるリスクは、かなり少ないよ。
 あまり考えなくてもいいよ」

と聞いて少し安心したのを覚えている

が、半年ごとの体がん検査は、不安そのものだった

「なるかどうかわからない体がんのこと考えても
 仕方がないか。
 それよりも、乳がんの治療をしなければ...」


がんの治療は、“闘い”である

様々な症状と向き合い、
つきあっていかなければならない


人生に入り込む“がん”という病

心まで蝕む“がん”という病

“がん”という病が人を苦しめなくなる日は、
いつか来るのだろうか――



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初暖房

そろそろ、
「今季一番の冷え込み」というフレーズが
頻繁に聞かれそうな季節

そんな今朝は、とうとう暖房始動

季節はどんどん移ろってゆく


そろそろ冬の使者である“雪虫(ゆきむし)”も
飛び交うだろう

真っ白な綿毛を身体に纏ったその姿は
可愛らしいものであるが、
大量に舞っているその中に飛び込むのは、
かなり勇気が要る

髪の毛や服に付いて大変なことになってしまうのだ

自転車で突っ切ると、もっとひどいことになる

が、今、私が住んでいるところは、
雪虫はほとんど見かけない

春にカッコウが鳴くことも、
ひばりのさえずりも、

セミがけたたましく鳴く音も、
夜の闇間に響き渡る蛙の合唱も、

とんぼの姿も、

ここでは何もかも見られない

すずめの姿さえ少ない


実家では、これらはすべて見られた光景

キツツキが庭の木の皮を剥いでいることもあった

庭のたぬきの置物の中に、
シジュウカラが産卵・子育てをしたことも、

庭の木で、セミが鳴いていたこともあった
 (かなりうるさい)

夏の終わりには、
水たまりで産卵しているとんぼの群れ...

我が物顔で庭を横切るキタキツネには
驚いたが...
 (この時ばかりは、さすがに2度見)

きっと裏の河原に巣があったのだろう
子どもを連れていることもあった

そんな光景に、季節感を抱いていたっけ...


これから冬に向けて、なんだかもの悲しい季節

が、“秋”という短い時間の中には
たくさんの楽しみが詰まっている――



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命と医療

国や自治体で様々な取り組みがされているが、
なかなか増えないがん検診率

乳がんで見てみると、
実に30%を超えている程度

欧米では80%を超えていることから、
いかに日本の検診率が低いかがわかる

それでも私の乳がんがわかった頃から比べれば、
ほんの数パーセント、上がってはいるようだ


その欧米で現在主流の乳がん検査機器、
“3Dマンモグラフィ”

痛みも少なく、
立体的に乳腺を診ることができ、
初期のがんでも発見しやすいらしい

そんな優れものなのに、
なぜか、日本では導入が進んでいない

それは、“日本の検診率があまりにも低いから”

高額な検査機器を導入しても、
検査を受ける人が少なければ
当然、採算はとれない

「そんな理由で?」

失礼だが、そう思ってしまった

命を守るための検診

その検診は、
より確実なものでなければならないはず

私もしこりをみつけて病院へ行ったとき、
“がん”と見抜いてもらえなかった

「あの時、がんをみつけてくれていたら...」

と、何度も何度も思った

「もしあの時みつけてくれていたら、
 あれも、これも、諦めなくて済んだかもしれない」

そんな思いに苛まれ続けてきた


“難病”といいわれている病気の解明や
治療法が開発されないのは、

「それだけの年月や費用をかけても、
 “何万に1人”という病気では採算がとれない」

という話を聞いたことがある

私の、“乳がんにしては珍しいがん細胞”も、
未だ有効な治療法がない

“医療も儲けが出なくてはならない”
わかってはいても、なんだか理不尽さを感じる

“命”を守る“医療”

本当は、
そこに“儲け”なんて考えたくはないのだが...

そしてがん治療も、
お金持ちだけが
命を長らえる時代になりつつあるような気がしてくる


  そういえば、
  乳がん検査機器の“PEM”はどうなったのだろう...



先日乳がんを告白され手術をした、
元プロレスラーの女性タレントさん

誰からも好かれている彼女だが、
私も大好きなタレントさんの一人だ

テレビの情報番組などで
彼女が闘病を綴ったブログが紹介されているが、
あまりにも切なすぎる

私は未だ、彼女のブログを見ていない

見ることができない

テレビからの情報だけで胸がいっぱいだからだ

エールを送りたいところだが、
声が届かないのがもどかしい


そして、今日はスーパームーン

今日も午後から大雨

観られないかと思ったが、
夕方には晴れてくれた

スーパームーン

いつも私たちが見る月より、
大きさは14%、明るさは30%増らしい

漆黒の夜空に散らばる雲が、
今日はくっきりと見えている

なんとも幻想的だ

ひと足早くハロウィンか、
はたまた、ハリーポッターの世界のようである


“空”って、見ているだけで、
どうしてこんなに落ち着くのだろう

青空にぽっかり浮かんだ白い雲も、流れゆく雲も、
夜空に浮かぶ三日月も、満天の星空も...


さて、あしたも晴れてくれるかな



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ここにも、「若いから進行が早い」の誤解

先日、32歳という若さで胃がんで亡くなった、
女性アナウンサーの話題を、
情報番組で取り上げていた

スキルス性の胃がんだったらしい
発見から1年ほどで亡くなっている

そしてそのコーナーの最後に、
司会者はこう結ぶ

「若いからね~。
 進行が早いんだよね~」――


『若いから進行が早い』

自分ががんになるまでは、私もそう思ってきた

それは、
子どもの頃から母親にそう聞かされていたし、
周りの大人たちも言っていたから

でも、自分が乳がんになって、
“それは間違いだ”ということを知った


確かに、若いと悪性度が高い場合が多いらしい

が、決して“若いから進行が早い”訳でなない

実際にこの言葉で傷ついている人は少なくない
私もその一人だ

それは、
“がんを経験したことがない人”からだけではなく、
“同じ乳がんを患った人”から受けることが意外と多い

「若いから、進行が早いんでしょ?」という言葉や、

再発をしてしまった人に対しては、
「やっぱり若いから進行早いんだわ」と、
本人に直接言ったりする

年配の人たちからすれば、
きっと心配してくれてのことなのだろうが、
言われた方は、耳を疑うような言葉だ

これは、
“がん”という病が“死”というイメージとともに、
大きく誤解されていることなのだろう――



今日の午後、雷、雹とともに滝のような大雨に遭った

滝のような雨

車のワイパーを高速で動かしても先が見えづらい

道は流れる水と降る雨、そしてその跳ね返りで
白く煙っている

これじゃあ、道路が冠水してもわかりづらい訳だ


高々30分ほどの大雨
それでもかなりの恐怖を味わった

洪水の被害に遭われた方たちは、
「一日、もしくはそれ以上、
このような雨が降り続いたのだ」と思うと、
どれほどの恐怖感だったか...


そして今日は中秋の名月

「この天気じゃ、無理だろう」

そう思っていたが、晴れてくれた

中秋の名月

その後、また雨

ほんの一時の満月だった


『月でうさぎが餅をついている』なんて、
誰が最初に言ったのだろう

なんともメルヘンである――



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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

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乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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子ども虐待防止「オレンジリボン運動」
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≪2015年9月2日より、コメント欄を閉鎖させていただいております≫

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