りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2017年09月

不足している臓器提供者

臓器提供者が不足しているらしい

数年前から健康保険証の裏には
臓器提供の意思を表示する欄もできた

が、
基本的にがん患者は臓器提供はできない

献血*²もだ

提供できるのは角膜だけ

  ※1) 治療終了から5年が経過し、
      “治癒した”と思われる場合は提供できる

  ※2) 「献血はできる」という人もいるが...



今や、
『日本人の3人に2人ががんになる時代』

これからもがん罹患者は
どんどん増えてゆくだろう

“ますます臓器提供者が減ってゆく”
ということなのか...


以前、重い腎臓病患者に、
がん患者の腎臓を移植して
問題になった医師がいた

「この先、たとえ、がんになったとしても、
 今より健康的に生きられるなら...
 命が永らえるなら...」

そう願う患者


そして、医師として、
「目の前の患者を救いたい」

と思う気持ち...


難しい問題ではある



命をつなぐ臓器

がんはそんな救いをも断ってしまうのか――


  そんな私も、未だ、
  臓器提供の意思は示していない



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“よい病院”って?

がん告知を受けると、

「どこの病院がいいのだろう...」

と、まず考える

  (私の街も含め、
   選ぶだけの病院がない地域が大多数だが)


「できれば、誰もが、
 “よい病院”で手術・治療を受けたい」

と、思う


では、その、“よい病院”って、なんなのだろう...


  有名な大学病院?

  テレビで名前を聞いたことのある医師がいる病院?

  高度先進医療をやっている病院?

  雑誌などの病院ランキングで、
  上位にランク付けされている病院?

  症例数の多い病院?

  がん死亡者が少ない病院?――



有名な大学病院で手術・治療をした人でも、
けっこう不満はあるらしい

この数年、
大きな病院の医療ミスも相次いでいる

“がん死亡者が少ない病院は、
 末期の患者を受け入れていないから”
という話も聞いたことがある

ちなみに私は約16年前、
このあたりで名の知れた医師に
乳がんを見落とされた


  余談ではあるが...

  “大学病院”と聞くと、
  なんとなく冷たい印象を受けるのは、
  私だけだろうか

  『白い巨塔』のイメージが浮かぶのだ



以前、
「あそこの病院、いいよー」とか、
「あの先生、いいよー」という話を
耳にしたことがある

が、医師との関係は、対人間である

当然、“合う・合わない”がある

その人には“いい先生”と感じても、
自分に合うとは限らない

 (悪評の医師は、
  誰もが“悪い印象”と感じるようだが)


しかも、私たちは、医師を選べない

がん治療をしている病院は限られている

乳がんの知識も、
病院のことも、
医師の名前も顔もわからないまま病院へ行き、

目当ての医師を探して受診する人もいるが、
多くの患者は、
その日、その時間の外来だった医師が
担当医になり、

「どんな先生なのだろう...」

と、不安を抱きながらも、
患者として、人として、医師の観察をする


  この先生に命を預けてもいいのだろうか...

  この先生の手術の技量はどうなのだろうか...

  この先生の知識は
  どれほどのものなのだろうか...

  この先生と、
  これからもずっとつきあっていけるのだろうか...


と――


まぁ、
“いい医師”と、“いい病院”とは、
また別物なのだろうが...


あとは、スタッフの対応、
病院の外観や清掃、

そして当然のことながら、
きちんとわかりやすく、
病状や治療の説明をしてくれる医師、
 (やたらと医療用語を使わない)

パソコンの画面ばかりではなく、
きちんと患者の顔を見て話をしてくれるか、

“単に1人のがん患者”ではなく、
“生活環境”も含めて理解してくれているか...

など、そのあたりは、
患者としては気にするところである


そして大きな病院は、
担当医がコロコロ変わるのも、
患者としては大変なことのひとつ

新たな関係の構築は、
意外とストレスになるものだ

「前の先生、あまり好きではなかったから、
 変わってよかった」

なんて話もたまに耳にするが...



私の街には、
がん治療をしている病院がほかにない

がん治療をしていない地域に住んでいる人たちが
圧倒的に多いことから見れば、
私はまだ救われていると思う

それでも、「がん」と言われれば、
やはり命を考える

風邪や盲腸で病院にかかるのとは訳が違う

なので、
“有名な病院”・“有名な医師”に頼って
他都市に手術を受けに行く人たちがいるのも事実

が、私は、いわゆる“標準治療”であれば、
 (“標準治療”に関しては、先日、記述したが)

有名な病院だろうが、有名な先生だろうが、
私がかかった病院と同じだと思っている

他都市の、
名の知れた医師に手術をしてもらった人の話は、
私には、
“単なる自慢話”にしか聞こえなかったが...


“いい病院”の感じ方は、きっと、それぞれ

誰に左右されるものでもなく、
何に惑わされるものでもなく――



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9月のストーブ。

快晴――

まさに、放射冷却の青空である


今朝の冷え込み、0.7℃

かろうじてプラスの気温だ


昨夜は早くも冬物のパジャマに替え、

布団を1枚足したものの、

身体が冷え切って寝つけず...



そんな今朝は、

やはり、今季初のストーブの出番となり...

     初ストーブの朝 ①


9月にストーブ...


窓は3分の2ほどの高さまで
結露に覆われ...

    初ストーブの朝 ②


秋を通り越し、すでに冬のにおい...



さ、冷めたコーヒーを一気に飲み干して――

初ストーブの朝 ③



  今日も一日、すべての人たちが

  幸せな気持ちで過ごせますように――



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“難病”の薬が開発されない理由(わけ)

「病気で苦しむ人を、一人でも減らしたい」

「病気が治る薬をつくりたい」


と、いくら並べ立てたところで、
結局、
利益にならない仕事はしない、できない――



この世の中に、
いわゆる“難病”といわれている病が数百

おそらく、年々その数は増えているだろう

が、
薬の開発に至っていないものがほとんどだ


理由は、

『“何万人、何十万人に1人が罹る”
 という病気の薬の開発は、
 年月と費用をかけても利益にはならない』


十数年、数十年という年月をかけ、
数億円、数十億円という莫大な費用をかけても、
その薬を必要としているのが
ほんの一握りの人たちなら、“割に合わない”

...らしいのだ


製薬会社としての努力、利益...

病に苦しんでいる人たちの想い、
そして命...


『“医療”って、なんなのだろう...』

時々、そう思うことがある

私たちがかかっている“がん”もそうだ

お金がなければ治療すら受けられない

お金持ちでなければ、
命をつなぐこともできない



私がかかっている病気は“乳がん”

今や、

『日本人の9人に1人がかかる』

とも言われているほど、
特別な病気ではなくなった


が、“乳がん”と一言で言っても、
その性質は様々だ

このブログでも何度も記述してきた、
私のがん細胞

『婦人科ではたまにみられるが、
 乳がんとしては稀』なもので、

化学療法も
放射線も効果がないとされているがんだ

乳がんとしての症例はまだ耳にしたことはないが、
婦人科では2人、ネット上ではあるが、
目にしたことがある

その方たちは、やはり治療法がないため、
経過観察しかないという


婦人科のがんも乳がんも、
それ自体はもちろん、“難病”ではない

が、細胞レベルで言えば、
“治療法がない”ということは、
立派な“難病”に当たるのではないか...

と、時々思うのだ


罹患数が多い分、
がんの中でも進んでいる乳がん治療

その分、私のがんは
置いてきぼりを喰らっているような気がしてならない

この先がん治療は、確実に、
遺伝子レベルでの開発が進んでいくだろう

そこに、僅かな期待を持つことにしよう――


  もちろん、私のためではなく、
  今現在、治療がなくつらい思いをしている、
  婦人科がんの人たちのためにも...



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一雨ごとに――

冷たい雨が降る


昨夜からの雨の音で

夢と現を彷徨ったまま朝を迎える


「雨の音は眠れる」


そんなことを言う人もいるが、

私は駄目だ


雨の朝


太陽のない朝は、

一層、寒さが増すようである――



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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

メッセージはこちらへ
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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子ども虐待防止「オレンジリボン運動」
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 これまで通り投稿していただけますが、コメントが反映されるまでお時間をいただくこととなります。
 非公開希望の方は、その旨書き込んでいただけるとそのように対応いたします。

★また、2014年5月22日より、スマートフォンからのコメント投稿による誤送信を防ぐため、画像認証制を取り入れさせていただきました。認証英数字は“半角”での入力をお願いいたします。
 お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

★営利目的だと思われるリンク、また、不当なリンクやコメントは削除させていただいています。また、個人を特定するものや商品名なども、編集・削除させていただく場合があります。

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≪2015年9月2日より、コメント欄を閉鎖させていただいております≫

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≪2016年11月2日分より、コメント欄を開放しております≫

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