りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2018年09月

「がんでよかった」と、思えたり思えなかったり...

がんになんて、
ならない方がいいに決まってる

病気になんて、
本当はなりたくなんかない


がんになって、
どれほどのことを諦め、

どれほどのものを失ったか...


手術をしても、
治療を終えても、

元には戻らない身体

元には戻らない生活



が、得たものも多いのも事実だ

生きることの意味、

命の尊さ、

ひとの温もり...


「乳がんになってよかった」


...のかどうかはわからないが...

  よくはないか...


それでも、
たくさんのことを考えさせられたのは、
紛れもない事実なのだ



そしてもうひとつ、
「がんでよかった」と思うことがある

それは、“死”だ


ある、
がん看護専門看護師の方に言われたことがある


「私は死ぬなら“がん”がいい」

と...


「がん患者の前で、
 何を言っているのだろう...」

と、思った


が、彼女はこう付け加えた

「だって、死ぬ準備できるでしょ。
 交通事故や
 ほかの病気で突然...なんてなったら、
 家の中ぐちゃぐちゃだもん。
 預金はないからいいんだけど、
 子どものこともあるしね」


それは、がん患者である私たちへの
励ましの言葉だったのかもしれない

いや、
がん患者を何百人と見てきたからこそ
言える言葉なのかもしれない



それまで私は、
がんになってしまったことを憂いていた

哀しくて、つらくて、苦しい闘病

いつ終わるともわからないがんとの闘い...


が、看護師さんの、
はっきりと言い放った言葉を聞いて、
心に変化を感じた

この世には、
数えきれないほどの病気が存在する

がんだけが特別でもなければ、
がんだけが先を悲観する病ではない

身体が動かなくなるわけでもない

記憶が失われるわけでもない

手や足も使える

食べ物を食べることも、
物を見たり、聞いたりすることもできる

がんだって、
何十年も生きられるかもしれない

生きていくには充分すぎる


私は、たくさんの人たちが
ほかの病と闘っていることすら
忘れていたのだ

病気に、
何が良くて、何が悪いなんて、
比較はできない

が、とりあえず、

「“がん”でよかった」――


そう思うことにしておこう


  確かに、
  数え上げればキリがないほど、

  乳がんになってからの私の人生は
  充実している


    治療の副作用は、
    「死にたい」と思うほど
    つらいものだったが...




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台風が来る前に...

ひたひたと忍び寄ってきている、

大型台風24号


身体が重く気怠いのは

この低気圧のせいだろうか...



それにしてもこの時季に

すでに24個の台風とは...




年々、激甚化している自然災害


“数年に一度”と言われていた災害は、

これからは

“当たり前”になってゆくのだろう




さて、雨が降り出す前に、

食料品の買い出しに行かなくては――



  9月6日の、胆振東部地震

  北海道全土から灯りが消えたあの日


  滞った物流も

  ようやく回復してきたところではあるが、

  今回の台風で、

  再びスーパーの陳列棚が

  空にならなければいいのだが...


    パンやたまご、牛乳、納豆は、

    また買えない気がする...



    日本縦断が予想されている台風24号

    被害が大きくなりませんように――



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ホルモン補充療法のリスク。やっぱり“がん”は、我慢する病気。

30代で卵巣がんを経験し、
20年後、乳がんになった人がいる

乳がんの原因は、“エストロゲン”

卵巣を摘出したにもかかわらず、
“エストロゲン陽性”のがん細胞

理由は、卵巣摘出後に受けていた、
“ホルモン補充療法”である



30代での卵巣摘出は、
かなりつらい症状があったと想像する

私も乳がん治療で、
卵巣の働きを止める治療をしていたこともあり
そのつらさは容易に理解ができる

そして彼女は、10年、
ホルモン補充療法を続けた


その後、乳がん発症

長年のホルモン補充の影響だと思われる


女性ホルモンの補充は
乳がんのリスクを高めるとして、
“5年が原則”と、
何かで耳にしたことがある

“10年”は、
やっぱりリスクが大きすぎるのだろう

  

卵巣がんを克服し、
その影響による、
体調不良のためのホルモン補充

そして、乳がん――


そう簡単には受け入れられない現実だ



  私の、
  乳がん治療のホルモン療法ではじまった、
  生理時の大量出血


  乳がんをする以前から通っていた婦人科には、
  乳がんになったことも告げ、

  乳がん治療による、
  子宮体がんなどの副作用のため、
  定期的(半年ごと)に検査も受けていた

  にもかかわらず、
  何度も勧められるホルモン治療


  あり得ないことではあるが...

  あってはならないことではあるが...


  医師は、
  私が乳がんをしていることを忘れてのことだ



  つらい更年期様症状が出ても、
  何もできない、する術がない

  “がん”とは、やっぱり、
  “我慢しなければならない病気”

  なのだと思った


  「痛いときは、“痛い”」と言おう
  「つらいときは、”つらい”」と言おう


  今のがん治療は、そう言われているが、
  できないことはたくさんあるのだ――



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誰がなってもおかしくない“がん”。あなたがなったら、どうしますか。

今や、
“日本人の2人に1人以上が罹る”がん

もはや、
“誰がなってもおかしくない”

と、言えるだろう


“がん=死”というイメージも
払拭されつつある


“治療をしながら働ける”

そんな時代にもなった


いかに、

“がんと共存し、
 生活の質を保ちながら生きていくか”――



が、現実はどうだろう

“乳がん”と聞き、
興味本位で近づいてくる人...

ご近所さんと顔を合わせれば、
病気のことを根掘り葉掘り聞かれ、

「可哀想に...」

と、言わんばかりの表情



「なぜ真面に働けないような人と
 一緒に仕事をしなければならないの?」

と、職場で無視をする人


解雇を促され、

面接で、「がん」と言えば落とされ、
隠しながら働く人たち...



興味本位で近づいてくる人、

職場でがん患者に冷たくあたる人たちは、

自分ががんになったら、
どうするのだろう...

その時、はじめて、
がん患者が置かれている立場を
理解すすのだろうか

それとも、
それでも、
他人の痛みはわからないままなのだろうか


これほどまでに増え続けているがん患者

国も自治体も、
様々な取り組みがなされている

が、実際は、表面上だけ

根本は、
ほとんど変わっていないような気がするのだ

それは、地方になればなるほど
大きいのかもしれない



がんになると、世間は優しい


が、

がんになると、社会は厳しい



がんになると、
なにかと生きづらいものである――



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そろそろ定番の――

久し振りに出番のヒーター



2018/09/28 朝 ①



そろそろ朝晩の定番になりそうだ



9月6日に起きた胆振東部地震による、

北海道全土に及ぶ大停電


  まだ少し、節電が必要なのだが...



真冬にあの大事故が起こっていれば、

完全に暖は取れない


「さて、どうしたらいいものか...」



今の時代、便利な世の中ではある


が、

電気ひとつが止まってしまうと、

なにもできないのが現実だ



あさってには

超大型の台風も来るらしい


「なにかあったときのため――」


ではなく、


「なにかあると思って――」


に意識を変えて、

準備をしなくてはならない時代のようだ




そんなことを思いながら...



2018/09/28 朝 ②



涼しい朝に飲む熱いコーヒー


美味しい季節だ



が、冷めるのも早い季節――


  美味しい時間は短くて...



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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

メッセージはこちらへ
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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 お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

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≪2015年9月2日より、コメント欄を閉鎖させていただいております≫

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   © Rikako,2011

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