りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2019年01月

再発の不安 ~12年の軌跡~

3か月前からの、軽い咳と腰痛...

  腰痛は、半年前に
  すでに違和感を持っていた


そして今日は、昨夜から異変を感じていた、
右鎖骨が痛みだ出す始末

「今年は骨シンチを受けてよかった...」


が、もちろん、
検査を受けることに怖さはある

再発をしていなければ、

「検査をしてよかった。安心した」と、思える

が、
万が一、再発をしていれば治療に入る

今の生活はできなくなるわけだ

命の期限も迫ってくる



そして、乳がんの手術をしてからの、
この12年間のことを
色々と思い起こしていた

これまで、何度も再発の疑いがあった


最初の異変は、
術後1か月ほど経ったときだった

左腕に2cmほどのしこりができた

おそらく手術の影響で、
リンパ節が腫れたのだろう

2週間ほどでしこりは消えたが、
怖くて主治医には言えなかった



手術から1年半後には、
局所再発の疑い

自己検診で気づいた

デポ注のついでに主治医に話すと、
主治医は
再発したと思われるその場所を触りながら、

「うーん...、何かあるね...」

そう言って、看護師さんに何かを指示

もともとデポ注のため
診察台に横になっていたため、
その場ですぐに
細胞診と組織診が行われた

なんとも慌ただしい状況だった


結果は、採取した細胞から
がんは見つからず

硬い塊は、“斑痕”

手術で乳腺を切り取ったあとが、
硬くなったものだった

  今でもボコボコで骨のように硬い

  自己触診をしたところで、
  これではしこりができているかどうか、
  判断が難しい


さらに翌年、
手術から丸2年の全身検査

CTに、
今度は右乳房にしこりが写し出される

  が、このとき、
  主治医からその事実は告げられず

  翌年のCT検査で、

  「やっぱり、しこりあるね...」と、

  前年にしこりが確認されていたことを、
  この年、初めて知る

が、1年経っても大きくなっていないことから、
経過観察

さらに翌年、念のため細胞診を受ける



...と、

再発の疑いは、
これまでもいくつもあった


「今回も、きっと大丈夫」


右鎖骨痛は、
きっと明日の朝には治っているだろう


咳も、腰痛も、
きっと、特に問題はないもの――



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「ありがたや...」の朝――

氷点下17.2℃の朝


きのうの23.2℃と比べると、

暖かくも感じられ...



人間とは、

環境に順応するイキモノものである


  自分が思っているより、

  意外と優秀なのだ


   病気もそうだよね




そんな朝


空に展開されていたのは、

思わず拝みたくなるような光景...



2019/01/31 朝 ①


2019/01/31 朝 ②


「ありがたや、ありがたや...」



さ、1月最終日


今日も一日、

悔いなく、自分らしく、生きるべし――



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肺がん患者に乳がん治療薬 ~がんは、金持ちが生き永らえる時代なのか――~

昨夜、たまたま目にしたニュース、
“ゲノム治療”

  ※“ゲノム医療”ではなく、
    “治療”という表現をしていた


それは、肺がんを患った、ある女性の話

彼女は、ステージ4の肺がん

  ※がん発覚時に
    “ステージ4”と診断されたのか、

    それとも、再発を
    “ステージ4”と言っているのかは不明


遺伝子検査で、
乳がん治療薬の一つである、

“ハーセプチン(トラスツズマブ)”

が、効くタイプであることがわかったらしい


「肺がんに乳がん治療薬!?」


と、驚いたが、
ゲノム医療がすすんでいけば、
選択肢が増えることにもつながりそうだ

そしてそれは、命をつなぐ薬になる


...が、その“ハーセプチン”

乳がん患者には保険適用だが、
肺がん患者には保険適用にはならないらしい

部位こそ違うが、同じ“がん”という括り

“乳がん治療薬”というだけで、
肺がんには保険が利かない――


そういうものなのか...


ちなみに、1度の投与で30万円

どれくらい治療を続けるのか
言ってはいなかったが、

結局、
お金がなければ受けられない

結局、
生きたければ高額なお金がかかる


命はお金で買えるもの...

なのだろうか



そもそも、遺伝子検査自体、
安価なものでもない

数十万、数百万円の治療など、
できるはずもない

それだけの治療費をかけて、
生きられるのは、どれくらいなのか...


私なら...


命を諦めるしかないだろうな...



がん治療は
目覚ましい勢いで研究が進められている

殊に、遺伝子レベルの研究は、
注目も期待も大きい


近い将来、

『がんは治る病』

に、なるのかもしれない


が、その治療は、
誰もが平等に受けられるものなのだろうか

結局、金持ちだけが
受けられる治療のような気がしてならない


新しい治療法...

新しい薬...


と、開発されるたび、その高額さから、
“完治”が遠のいているような気がするのである――



  “ハーセプチンができるまで”の映画、
   『希望のちから』


2018/04/23 『希望のちから』


  すでに過去に記事にしたことがあるが...

    ○ハー・・・“HER 2”のハー
    ○セプチン・・・インターセプトの“セプト”


     “インターセプト”とは、

      ・横取りする
      ・妨害する
      ・迎撃する

     ...の、意味から、

     『がんの成長を遮断する』

     という意味が込められている



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接 岸

とうとう流氷も接岸


立春を目の前に、

寒さが本格的になる季節だ


陸地と海の境のない真っ白な雪原は、

まさに壮大な景色である



そんな今朝の気温は氷点下23.2℃


2019/01/30 朝 ②


びっちりと凍りついた結露



つららも、ここまで成長し...


    2019/01/30 朝 ①


カメラに入りきらないほどの成長ぶり


そろそろ屋根の上の雪ごと、

落ちそうである


  落ちる瞬間、

  轟音とともに地震のように揺れるのは、

  未だに慣れない怖さがある





さ、凍りついた結露を取ったら、

温かなコーヒーでもいただいて――


2019/01/30 朝 ③



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採血・骨シンチ・CT検査

朝、カーテンを開けると、そこは吹雪――

「今日、検査なのに...」


2年振りの全身検査

昨年までの予定では、
今年は採血とCTだけだった

が、半年前からの腰痛が気になり、
骨シンチも入れてもらう


骨シンチを受けるためには、
骨を写し出すために、
特別な薬剤が必要となる

その薬には数時間の使用期限があり、
その日、その時間に
検査をする人のためだけに作られる

そのため、
急遽、検査をキャンセルすることになれば、
薬代を実費で支払わなければならない

その金額、3万円ほど...

なので、このくらいの吹雪くらいで、
検査をやめるわけにはいかないのだ

  いや、そもそも患者都合のキャンセルなら、
  実費を負担しなければならない

  が、台風や猛吹雪で
  病院に行かれなかった場合は
  どうなのだろう...



一晩で、かなり積もっていたらしい

足首まですっぽりと埋まるほどの雪だ


    2019/01/29 検査 ①

人が通った跡を頼りに歩道を歩き...



    2019/01/29 検査 ②

ものの1~2分でダウンコートは雪まみれ


バスの中も、乗客はほとんどいない

そりゃそうだろう、
こんな日に、誰も外へは出ない



なんとか病院に辿り着くと、
やはりこの天候のせいだろう、
患者はまばらだ

  いつもより、
  300~400人ほど少ない



まずは2階の採血室へ

採血が終わると地下のRI室へ行き、
骨シンチの撮影のための注射を受ける

そして2時間半の待ち時間...

薬が骨に回るまで、
何もすることがないのだ

一昨年は2時間の空き時間ができたが、
10年間、ずっと1時間半だった

が、今回は、“2時間半”

「さて、どうしたものか...」


一度家に帰ろうかとも考えた

が、私はバス

車なら移動に時間はかからないが、
バスともなれば、
家に戻ったとしても、
40分ほどしか家にはいられない

しかも、この悪天候...

「病院に缶詰めだな...」



...ということで、
とりあえず院内で早めの昼食


2019/01/29 検査 ④


野菜サラダと握りたてのおにぎり

温かなごはんはありがたい



残りの2時間は...

こんなことになるだろうと、
実は書類を持参していた


2019/01/29 検査 ⑤


院内の図書室で、ちょっとお仕事

  図書室では長居をしてしまい、
  申し訳ありませんでした

  窓際に並んでいる、
  ボランティアさん手づくりの、
  ぬいぐるみが可愛かった...


2019/01/29 検査 ➅




そして、なんとか2時間半を費やし、
再び地下のRI室へ

検査中は、
午後のお昼寝タイムでもある

  昼食後の眠くなる時間帯

  そして撮影は、寝ているだけ


が、撮影は動いてはいけない

そのため、腕をちょっと縛られる


「つま先を伸ばしてはいけません」とか、

「ひざを曲げてはいけません」とか、

「手の指も写すので、
 指も動かしてはいけません」など、

注意もけっこう受ける

  前はこんなに言われたことはなかったが、
  動いてしまうおじいちゃん、おばあちゃんが
  多いのだろう


撮影時間は、
これまでは15~20分だった

が、今回、30分超え

なんでも、

「薬を最低限に抑えているので、
 時間をかけてゆっくり撮影します」

とのこと

『やっぱり薬剤、身体によくないんだなぁ...。
 でも、“時間をかけて撮影する”ということは、
 被曝量が増えるということではないのか...』


案の定、
検査がはじまって数分で意識が遠のく

眠りに落ちそうになるたび、
身体がビクッと動き、目が覚め...

「ヤバい...」と思いながらも、
同じことを繰り返すこと数回...

乳がんになりたての頃は、
緊張して寝ることなんてなかったのに、
慣れたものだ



気持ちよく寝ていたところを起こされ、
ボーっとしたまま、次は1階の放射線科へ

すでにCT予約時間を30分オーバー

そもそもこの検査予定、
時間設定に無理がある...


今回のCTは、造影なし

胸部から腹部にかけての単純撮影のみだ

  これまでは、単純、
  その後、造影剤を使っての撮影

  ...ということは、
  今回は被曝量も少ないということだ


「CTの何が嫌だ」って、やっぱり“造影剤”

痛い手の甲、
しかも針が太い

針痕は1か月は消えないし、
漏れた痕がなんともいえない色に変色する

撮影後は
造影剤を少しでも早く身体から出すために、
水分も多めに摂らなければならない


...ということで、簡単に検査は終了



精算機に表示された検査代の金額を見て、
ため息をつき...


終わってみれば、
家を出てから、5時間...


こうして、長い一日が終わる――


外は風が少し弱くなったものの、
雪はまだ降り続いていた



  家に帰り、腕を見ると...


    2019/01/29 検査 ③


  やっぱり。こうなるよね...



ちなみに――

【骨シンチ】は金属類不可のため、
時計やアクセサリー類は外します

ポケットに小銭が入っていたおじさんが
撮り直しになったケースもあるとか


【CT】も金属NG

ブラジャーは、
金属の使っていないものをお勧めします

パンツなどののバックルも、同じくNG


  ※医療機関によっては、
    検査着に着替える場合もあります



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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

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乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)

★2024年10月
 骨粗鬆症が判明
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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子ども虐待防止「オレンジリボン運動」
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   © Rikako,2011

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