りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2020年02月

“批判”だけなら誰でもできる、春まだ遠い厳寒の朝――。

ここに来て、氷点下21.9度の朝

冬がまだ、その勢いを保っている



そんな朝もテレビを点ければ、

“新型コロナウイルス”で話題は持ち切り


国会では、野党が首相に向けて

コロナウイルス対策の不備を

声を荒らげ追求している



  世界規模での対策が求められる、
  新型コロナウイルス

  声を荒らげ、
  批判をしている場合ではないように思うのだが...


  国会は、まぁ、こんなものなのか...

  「時間とお金の無駄」

  そう思うことが多いような気がする


  みんなが同じ方向を見なければならない、
  大切な時なのにね



...と思う、厳寒の朝――



さ、熱いコーヒーでも飲んで落ち着くとするか...



  この状況が、
  少しでも早く収束しますように

  そしてこれ以上、
  罹患者やそのご家族、関係者の方々への
  差別や偏見がありませんように



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笑えない。

「そんな顔していたら、がんが寄ってくるよー」

「笑っていないと、がんに負けるよー」


...と、言われても、
笑えないときは笑えない



がん告知を受けたときは、
しばらくの間、笑うことを忘れていた

お笑い系のテレビ番組を観ても上の空

内容すら頭に入って来ない


音量もそれほど上げてもいないのに、
ただうるさいだけ

雑音でしかなかった

観客の笑い声に、

「なにが面白いんだろ」

と、思った


全く笑えない

笑う気にもなれない



治療中もそうだった

長い間、
心の底から大笑いしたことがなかった

副作用で体調が悪いこと、
そして、“がん”という先の見えない不安と
ちらつく“死”...


笑えるはずがない




『“笑い”は、
 心が元気でなければ出ないもの』


...だと思う


たとえば、同じお笑いのネタでも、
時に笑えたり、時に面白く感じなかったり...

“心”が左右する感情は、大きいものだ




『“笑い”は、免疫力を上げる』

そう言われている


『“笑い”は、お金のかからない薬』

と言う人もいる


実際に笑わなくても、
笑ったふりをするだけでもいいらしい

口角を上げるだけでも、
その効果はあるという



心に元気がないとき...

笑うことさえつらいとき...


とりあえず、
「ははは」と笑ったふりだけでもしてみよう

とりあえず、
口角だけでも上げてみよう


自分でできる簡単ながん治療だ――



  そこに、

  「リンパ球が
   がん細胞を食べてくれている...

   パクパク...パクパク...」


  そんなイメージトレーニングを追加すれば、
  最強である



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風邪気味と、基礎体温と低体温。

数日前から、
身体のあちこちに違和感...

どうも、風邪気味らしい


新型コロナウイルスが、
全国、全世界に広がる中、
今、この風邪の症状は、
かなりの不安要素である


しかも、数日前、遠出をしてしまった

さらにこの辺りにも、
感染された方が複数名いらっしゃる

街は人出が減り、
マスクや消毒液も手に入らず、
市には問い合わせが殺到

なんとなく、ピリピリムードである



...ということで、
今朝、とりあえず熱を測ってみた

体温を測るのは、かなり久し振りである

30余年、
毎朝、起床時、測ってきた基礎体温

1年4か月前にすっぱりとやめてから、
体温を測る習慣がなくなってしまった



そんな私は、もともと低体温

平熱が上がったのは、
20代も終わろうとしていた頃だった


『低体温のひとはがんになりやすい』

とも言われている

  甲状腺がんで亡くなった母も、
  かなりの低体温だった


『体温が1℃上がると、免疫力が30%上がる』

なんてことが過去に言われていた

  そもそも“30%”というのも
  よくわからないが...



そして、今朝、
久し振りに測った体温に驚愕し...


...というのも、想定外の低さ


  「“がん”が再び忍び寄るのか...」

  ふと、そんなことが頭を過ぎり...




『血圧は、日常的に測っていたほうがいい』

と言われる


「やはり体温も、
 普段から計測しておいた方がよさそうだな...」




...ということで、
今夜はゆっくりと湯船に浸かるとしよう

先日の、あの露天風呂を思い描きながら...


BlogPaint



そして入浴後は、
「ぷはぁ~っ」とビール...

と、いきたいところであるが、
残念ながらお酒が飲めないので...

  「“ザル”に見える」と、よく言われるが...



これで――


2020/02/08 夜 ①



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“治療のため”に生きているのか...

先月聴講した、腫瘍内科医の講義

医師が語っていた、


  抗がん剤治療をはじめると、
  “目的が抗がん剤中心”になりがち

  “病気が人生のすべて”という考えになる

  “治療のために生きている”という状況に
   陥ってしまうのだ


  が、

  『治療は、病気への向き合い方の一部であり、
   病気は人生の一部である』――



この言葉を聴きながら、
様々なことを考えた

私は、再発を避けたかった

つらい副作用に、

「治療をやめる」
「やめない」

と、何度も何度も主治医と話し合った


治療をやめれば当然のこと、
再発のリスクは高まる

それは、すなわち、
“死が近くに迫る”ということだ


それに、
がんを消すのは簡単なことではない

「これくらいのことに耐えなければ、
 がんは消えてはくれない」

そんな覚悟もしていた

だから重い副作用に耐え、
治療を続ける決心をした


「ここで治療をやめて、万が一再発したら、
 絶対に後悔する」


やるだけのことをやって再発したのなら、
「仕方がない」とも思える

“がん”は、命にかかわる病だ

“後悔”だけはしたくなかった



抗がん剤治療をしている多くの人に
聞かれる言葉、

「白血球の数値が低くて、
 抗がん剤ができなかった

 休んでいる間にがんが増えそうな気がするから、
 早く治療をしたい」


気持ちがよくわかる

私は4週間ごとに
お腹にホルモン剤を打ちに通っていたが、
その日が祝日に当たると病院はお休み

外来は、さらに1週間後

たった1週間、治療が延びただけで、

「がんが増えるのではないか...」

そう思ったものだ

まさに腫瘍内科医が言っていた、
“治療中心”である



医師の立場としては、ああ言うだろう

それは“がん”という、
死をも感じさせる病と向き合い、闘っている患者の、

“がん患者としてあるべき姿”の
理想かもしれない


が、患者としては、

「治したい」
「がんを消したい」

そう思う

そこにあるのは、やはり、“治療中心”――



私は、

『“治療のため”に生きていた』のだろうか


いや、

『“生きるため”に、治療をしていた』


そう、“生きるため”に――



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人が少ない...

人が少ない


道も、

スーパーも...




マスクが手に入らなくなったのは、

この街にも

新型コロナウイルスが忍び寄った影響だろうか




これからどうなるのだろう


未知だ...





少しでも早く収束に向かうこと


罹患した方々が、

一日でも早く健康を取り戻せること


罹患された方やそのご家族、

関係している医療従事者の方々に、

これ以上の差別や偏見が起きないこと



...を、祈るだけである――




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りかこプロフィール

 
■2009年5月より
医療機関開催『がんサロン』発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆
(■2026年2月よりピアサポーターとして『ピアサポーター通信』を新たに執筆開始)

■2010年9月
市広報にて体験記掲載

■2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

■2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

■2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

■2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

■2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

■2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

■2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

■2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

■2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

■2025年10月
北海道医療ソーシャルワーカー協会主催『がんピアサポーター養成研修会』受講終了

■その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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■国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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■2024年より
子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

■2024年10月
市民観光アンバサダー就任

乳がん履歴
■2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

■2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

■2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

■2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

■2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

■2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

■2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

■2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

■2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
■がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER  90%
 ・PgR 10%
 ・HER2(-)

■術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

■治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
■2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫   1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫  4個

■2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症に進行(両足)

■2024年10月
 骨粗鬆症判明

■2025年10月12日
 突発性難聴発症(左耳)
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
■2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

■2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

■2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

■2009年5月
 頸部再発
 (切除手術後、放射線治療を受ける)

■2012年5月
 肺転移確認

■2015年5月
 小脳転移確認

■2015年7月18日
 永眠

  ※遠隔転移後の治療法・治療薬なし
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