先日いただいた差し入れ――







私の好きなケーキ屋さんだ



こうしてみんな、気を遣ってくれている

楽しませてくれようとしている


それはきっと、私が乳がんだから



だからその思いに、私は甘える


「気を遣わせてごめんね」

ではなく、


素直に、

「ありがとう」

と．．．


感謝の気持ちを伝えれば、

きっとみんなが笑顔になれる


笑顔はひとをしあわせな気持ちにしてくれる魔法だ



乳がんは時々、

こんなに温かな贈り物をくれるのだ



　　本当は、
　　乳がんになんてならない方がいいに決まってる

　　乳がんにならなくても、
　　本当は気がつかなければならない感謝の気持ち


　　でも、乳がんにならなかったら、
　　ずっと気づかないままだったかもしれない――




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ぬくぬくとした布団の中が心地好い朝


外はかろうじて10度を保っている


2日間降り続いた雨に、

夏はすっかり洗い流されてしまった




そんな、

ちょっと暖房が恋しい8月最終日




こんな日は、

やっぱり温かなコーヒーがおいしい









さ、

憂鬱な月曜を跳ね飛ばして――




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「もう治療も終わったんだし、
　“乳がんカテ”から出たら？」――

今まで散々、そう言われてきた

もちろん、嫌がらせ

だから、そんなことは気にしない

　　ちなみに“乳がんカテ”とは、
　　私が登録・参加している“ランキングポータルサイト”の
　　『乳がんカテゴリ』のこと

　　面倒なのにもかかわらず、
　　みなさんが毎日毎日、
　　ポチッとしてくれている、それ



私がブログをはじめた意味は、
以前にも何度か書いたことがある

　　○ほかの人たちは
　　　どんな副作用が出ているのか知りたい

　　○得体の知れない不安に苛まれ、
　　　光の見えない真っ暗な長いトンネルに
　　　迷い込んだ感覚になることはないのか

　　○日々の楽しいできごとではなくて、
　　　“乳がん患者の本音”が聞きたい


――それが、治療をはじめてからの気持ちだった


何かに縋りたいほど、
私の心は“共感”を求めていた

でも、縋れる藁はどこにもなかった

だからブログをはじめた

「きっとどこかに、私と同じように、
　つらい思いを抱えている人がいるはずだ」と

「乳がん患者が抱えている本音を吐き出せば、
　“私一人じゃないんだ”
　“みんな同じことを思っているんだ”と、
　感じてもらえたら．．．」と．．．



がんサロンもそうだ

誰にも言えないがんの不安や悩みを
気兼ねなく口にできる――

それは私にとって、まさに“居場所”になった

だから、
「今度は私がみんなに寄り添っていこう」

そう決めた



ブログもサロンも、“がん尽くめ”

がん啓発運動があると知れば、
こちらからお声をかけて
参加もさせていただく

テレビの取材も、
講演の依頼も受けてきた

毎日“がん”が周りにあるから、
そりゃぁ、時々疲れもする

休みたくもなるし、
現実逃避もしたくなる

でもそれは、私が決めた道

自分で“私は一生、がんに関わってゆく”

そう決めたのだ



それに、「治療が終わった」と言っても、
がんが治ったわけじゃない

“完治”と言われている“20年”までは、まだ7年

23年経っても再発するケースもある

じゃあ、20年経ったところで、
「やったー。治ったー」と喜べるのかと言ったら、
きっとそんなことはないとも思う


本当に“完治”なんてあるのだろうか

再発の不安が完全になくなることなんて
あるのだろうか．．．




このブログは、
タイトルが『乳がん体験記』

なので当然のことながら
“乳がん中心”の話題を書いているし、
これからも書いていく

もちろん、時には日常も綴ってゆく

“ブログ”は、私自身の記録でもあるから




“使命”――

そう言ってしまえば、
格好のいい言い方になってしまうのかもしれない

いや、ダサい言い回しかな．．．


でも、私はこれからも、
“乳がん経験者”として生きてゆく

そう決めたから．．．



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きのうの早朝降り出した雨


時折激しい音を立てながら

今日も降りしきっている




そんな今日も、気温は14度


吐く息が白くなりはしないかと

確かめたくなる肌寒さだ





さ、こんなときこそ、

熱いコーヒーで温まろう．．．っと――




　　連日続いた33度の猛暑


　　「暑い」「暑い」と文句は言っていたが

　　誰がこんなに一気に寒くなれと言った．．．




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がんのリスクは様々言われている

よく耳にするところでは、

　　○喫煙
　　○過度な飲酒

．．．だろうか


　　○塩分の摂りすぎ
　　○食生活の欧米化
　　○熱いものの摂りすぎ

．．．などもリスクファクターであるが、

乳がんだけで言えば、
さらに危険因子は増える


が、それらのリスクを減らしても、
がんになるときはなる

たばこを吸わなくても、
お酒を控えていても、
食生活に気を遣っていても、
がんにならない保証はない

そもそも“がんの原因”は、
“これ”と言えるものではないのだ


母に甲状腺がんがわかったとき、
母は主治医に、

「昆布が好きで
　昔からよく食べていたんですけど、
　甲状腺がんになったのはそれが原因ですか？」

そう聞いたことがある


昆布には、“ヨード（ヨウ素）”が多く含まれている

ヨードは甲状腺ホルモンと深い関係があるため、
母は気になったようだった

「うーん、原因はわからないんだよね。
　たとえば、昔、
　チェルノブイリの原発事故があったよね。
　あのときは甲状腺がんが増えたけど、
　昆布が原因ではないと思うよ」――


主治医の言葉に、母は安堵したようだった


大好きな昆布

しかも、“身体にいい”とされている

それを長年食べ続けがんになったとしたら、
母は悔やんでも悔やみきれなかっただろう


実は私も母の甲状腺がんがわかったとき、
真っ先に頭に浮かんだのは“昆布”だった

なので、私も医師の言葉には安心したものだ




昔、母が言っていた

「昆布が好きだったから、
　あんたがお腹の中にいるときに、
　昆布ばっかり食べてたの。

　それが原因かはわからないけど、
　あんたが生まれてきたとき、
　肩まで髪の毛があったんだよ」


私は“貞子”状態で
母のお腹から出てきたのか――


　　それにしても、
　　生まれてくる赤ちゃんの髪が、
　　そんなに伸びるものなのか．．．



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