りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2021年04月

15回目の桜。

きのうのこと――


ようやくこの街にも“桜の開花”のニュース


ゴールデンウイークは、ずっと雨の予報

きのうのゴールデンウイーク初日だけが
お出かけ日和...


...ということで、
満開には少し早そうだったが、

「今日を逃すと観られないかもしれない」

と、出かけてみた

  なによりこの地域は、桜の見頃は3~4日間

  北に行くほど、開花の時間が短いらしい





きのうは朝から大きなハロが現れた


2021/04/30 桜 ①



“ハロ”は天気が崩れる前触れの一つ

「ゴールデンウイークは雨」という予報が当たりそうな、
立派なハロである




桜はやはり、“満開”とはいかず...


2021/04/30 桜 ②



2021/04/30 桜 ④

それでも木によってはそれなりに咲き誇っていた

  空が青くないのが少し残念だが、
  こうして桜を観られたことだけでもありがたい




2021/04/30 桜 ⑤

まだ蕾がほころんでいない木も...





2021/04/30 桜 ③

ハロと桜の共演




夕方までしっかり見られたハロ

それを証明するかのように、
昨夜から大雨になった

今日は台風並みの大荒れだ


そしていつしか白いものが混じる雨


あすの朝は、また冬景色となりそうだ




  乳がんがわかって、

  「来年の桜は観られるだろうか...」と思った

  「あと何回、この桜が観られるのだろう...」

  と...


  あれから15回目の桜の季節――




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転移しても、“ステージ(病期)”は変わらない。

先日、『がん生存率』が発表された

  ※きのうのブログ参照


今回は初の『10年生存率』

中でも私たちが一番気になるのは、
“ステージ(病期)別”のデータではないだろうか


乳がんでいえば、

  ○ステージ0
  ○ステージⅠ
  ○ステージⅡ(A・B)
  ○ステージⅢ(A・B・C)
  ○ステージⅣ


...に分けられるが、

たとえば私の場合、
私は特殊なタイプだったため、
実はステージははっきりしない

無理矢理当てはめるとすれば、

“0でもⅣでもなくⅢでもない”

...ということで、“Ⅱ”が妥当である

そこで、
“ステージⅡの5年生存率、10年生存率...”と、
気にしてきたわけだ

  そこに、
  “がん細胞の種類別”というものがあるとすれば、
  さらに生存率が現実味を帯びてくる



“ステージ”は、がんの診断時、
また、術後の病理などで確定される

それは、治療の選択や、
生存率のデータに使われるのだそう


そう、
確定された“ステージ”は、一生変わることはない

たとえば、
私が再発・転移しても、“ステージⅡ”のまま

“ステージⅣ”になるわけではない

  診断時についた“ステージⅣ”と、
  再発・転移の治療法も違う

  “再発・転移”としての治療をすることになる



時々、

「ステージⅠだったが、数年後に転移し、
 ステージⅣになった」

と、耳にすることがあるが...

再発・転移した人が“ステージⅣ”に移行したとすれば、
元のステージのデータが
存在しなくなるのではないだろうか

  もしくは100%になる?

  乳がんは、ステージIやIIでは、
  命を落とすことはない

  多臓器に転移をするから命を脅かされるから



『がん生存率』が発表されるたび、
そんな疑問が生まれるのである――



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『がん10年生存率 59.4%』をどう見るか――。

なにかと気になる“がん生存率”

乳がんになったときは、

「ステージⅡだとしたら...」
「いや、肝臓に転移らしきものがあるから、
 ステージⅣかも...」

と、
ステージと生存率を見比べながら
自分に残された時間を考えたものだ



そしてきのう、国立がん研究センターから、
『10年生存率』が発表されたが――


データは、

  2008年にがんと診断された約23万8千人の
  大規模なデータで、初めて集計されたもの
  (よく使われているのは、“5年生存率”)



  年間、24万人近くの人たちに、
  何かしらのがんが発見されている――

  すごい数字である



私ががんを告知されたのは2006年

なので、残念ながら、
この中に私のデータはないことになる



そして、この数字――

『59.4%』を、どう捉えたらいいのだろう...


私は一瞬、「少ない」と思ってしまったのだ



もちろん、部位によって生存率は異なる

それが“ステージ”だと、もっと差は広がる

私たちが口にしている、
いわゆる『早期発見・早期治療』

“早期に見つけて早期に治療をはじめた方が、
 生存率は高くなる”

...というのは、
データを見れば一目瞭然である



ちなみに乳がんでは――

  ○ 3年生存率・・・95.7%
  ○ 5年生存率・・・92.1%
  ○10年生存率・・・87.5%

   ※データは女性のみ



私は見事に、“87.5%”の中に残ったことになる



ちなみに、私の母の“甲状腺がん”は――

  ○ 3年生存率・・・98.3%
  ○ 5年生存率・・・97.3%

   ※データは、乳頭がん、濾胞がん
    (10年生存率のデータはなし)


    甲状腺がんは5種類あり、

     ・乳頭がん
      (甲状腺がんの90%以上がこのタイプ)
     ・濾胞がん
     ・髄様がん
     ・未分化がん
     ・悪性リンパ腫


母は、
“極めて予後がよい”といわれている“乳頭がん”

が、
これほど高い生存率の中には入らなかったわけだ

データだけで見ると、
確実に乳がんの方が生存率は低い

しかも、5年がんを放置した私と、
治療後、
「もう身体の中にがんは見当たりません」と言われた母

なのに、母の方が早く死んだ...


“がん”とは、本当にわからないものだと思う

だから最後まで諦めてはいけないものだとも思う
 (新薬や新しい治療法が出てくるかもしれない)

そして、過去の『生存率』という数字にも、
惑わされてはいけないものだとも思う

これからの“生存率”は、
私たちが確実に上げてゆくのだ――




  今回、世界を震撼させている感染症、
  “新型コロナウイルス”

  医療機関の逼迫や、
  病院にかかることに抵抗感があるなど、
  検診を避けている人たちは
  きっと少なくないはずだ

  早期に見つけられるはずのがんが、
  放置されているかもしれない事実

  そして、
  早期に治療すれば治るかもしれないがんが、
  命を脅かしいかねないものとなっている現実

  もしかすると十数年後には、がん生存率は、
  低下してしまうのだろうか...




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崩れる。

きれいな空の朝



2021/04/28 朝




...が、残念ながら、

天気が崩れる知らせである




“コロナ”、“コロナ”で我慢の日常が続くが、

気づけばあすから大型連休



今年もどこへもいけないが、

一人一人がルールを守って生活したいところだ




  テレビを点けると、

  緊急事態宣言が出されている東京から
  隣の県まで飲みに行っている若者

  そして、
  「映画館もやってないので、
   隣の県まで映画を観に来た」

  と語っている人たち――



  こんな報道ばかりを見ていると、
  なんだか朝から腹立たしく...




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「克服した」という人の話がない。

「ネットを見ても、
 治療中のつらい話や“再発した”という話、
 中には“亡くなった”とか、そんな情報ばかり。
 “克服した”という人の話が全然ない」――


そんなことを言っていた人がいた



確かに、『がん闘病ブログ』関係は、
当然のことながら“闘病”に特化する

現在進行形で受けている治療やその副作用、
また、
「がん告知を受けたので備忘録として――」と、
新たにブログを立ち上げる人もいる

それは、
本人の治療の記録や心の整理だけではなく、
同じ治療を受けている人、
同じような不安を抱えている人たちに、
勇気や安心感を与えるものでもある


そういう意味では、

「克服しました」
「完治しました」

というものは、見当たらないのかもしれない

  そもそも克服すると、
  “闘病ブログ”ではなくなるわけだ



しかも、“克服”や“完治”には、
はっきりとした全引きがない

手術を終えたから、“克服”?
治療を終えたから“完治”?

がんに関しては、どちらも違う気がする

  手術を終え、退院して家に帰ると、
  「もう治ったんでしょ?」と、
  言われたこともあるが...



自分が治療を終えて感じたことは、

「全然、安心感がない」

ということだった


治療を終えたから...
薬を飲むのを終えたから、
それで“終わり”のような気がしていた

が、実際に薬を飲まなくなると、
不安が襲ってきた

それは、
“守ってくれるものがなくなった”という恐怖感

これまで薬ががん細胞をやっつけてくれていたのに、
これからはそれがない

“再発のリスクが減った”というデータがあるにもかかわらず、
丸腰で歩いていかなければならないことに、
不安は増幅した


“完治”も、乳がんに至っては“20年”と長い

実際に20年過ぎてみなければ、
本当に完治したかどうかはわからないのだ

  25年後に再発をした例もあるが...



「もう10年経ったし、完治しました」


そう言いたいところではある

が、そう簡単にいかないのも、
“乳がん”という病の特徴なのだろう


ただ、先を歩いている、
乳がんの先輩たちがたくさんいることは事実

こんなとき、
生の声を聴くことができる“患者会”の必要性を
強く感じるのだ――





  今宵、満月

  “ピンクムーン”


2021/04/27 満月 ①
  ☆東の空に顔を出したばかりの赤い月


  4月の満月は、“花が咲く頃の満月”ということで、
  この名前がつけられているようだ



2021/04/27 満月 ②
  ☆1時間ほど経った頃




  「世界中の人たちが、
   一日でも早く日常を取り戻せますように」


  ...と、つい祈りたくなる




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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

メッセージはこちらへ
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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≪2015年9月2日より、コメント欄を閉鎖させていただいております≫

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