りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2021年05月

終わりの日。新しい――。

相変わらず寒い朝



2021/05/31 朝




窓は結露で、
外の景色をすっかり遮っている

もちろん今朝も、
灯油ストーブが出番だ


そんな5月の最終日――




そして私は、あしたから気分も新たに...




2021/05/31 新しい財布 ①



新しい財布とキーケース

きのう、ようやく手に入れた

財布はなかなかほしいものに出逢えず、
何年探しあぐねたか...




現在、使っているものは...




2021/05/31 新しい財布 ②




かなりお気に入りの財布


「もう何年使っているだろう」


と、調べてみた

なんと、6年半前に買ったものだ







2021/05/31 新しい財布 ③




...こんな状態で使っていたのだ




「新しい靴がほしい」と、
探し回っても好きなものがみつからない

「そろそろ洋服がほしい」と見て回っても、
好みのものが見当たらない


財布も、もう2年ほど見て歩いていた

この数か月は、毎週、本格的に探していたが、
それでも好きなものに出逢えなかった


『“ほしい”という強い思いで買い物に行くと、
 ほとんど気に入ったものに出逢えない』――

世の中には、そんな法則があるようだ

確かに、なんの目的もなく、
ふらっと立ち寄ったお店で
好みの洋服をみつけたりする

不思議なものだ



そもそも私の生年月日でいうと、
“赤”の財布が運気を呼ぶらしい

が、“赤”は苦手だ


いや、“九星”でいえば、
私は“九紫火星”

九紫火星のラッキーカラーは、確か、“紫”...


...ということで、
数色あったカラーから、“紺”の財布をチョイス

“紫”に一番近いこと

そして、この色がしっくりきたこと


「“赤”が運気が上がる色」と言われても、

好きでもない色の財布を持って気持ちが下がるより、
気に入ったものを手にして
気分が上がる方がきっといいはず

...と自分に言い訳をしながら購入


しかも、
かなり使い勝手がよいところも気に入ったのだ

  ↑ これが一番かな




“紫の財布”といえば...



2021/05/31 新しい財布 ④



以前、これを使っていた

これも使いやすく、
長く使った記憶がある

  見るからにボロボロだ


新しいものを購入すると、
すぐに捨てないのが私の決まりごとになっている

それは、

『新しく買ったものに、
 “なにか”があったら困るから』


その“なにか”は、例えば、

  ○財布を落とす
  ○盗まれる
  ○ファスナーが壊れる


そんな理由だ


が、生まれてこの方、

財布を落としたことも、
盗まれたことも、
ファスナーが壊れたことも、

もっと言えば、
ビリッと破れたこともない


が、どうしてもこの“予備癖”だけは、
やめられないのだ

  ほかには、ヘアドライヤーとか...





そんな5月の最終日の夕飯は...



2021/05/31 夕飯



“鮭のムニエル”


何年振りにつくっただろう...


皮がパリッと、
おいしくい焼けた


ごちそうさまでした――




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独りで逝くのは、きっと淋しい。

「あと2か月だと思ってください」――


緩和ケアの先生にそう告げられたのは、
6年前のこと

6年前の今頃は、
母の残された命の時間と向き合うため、
私の気持ちも生活もゴタゴタしているときだった




「あのとき、
 まだコロナがなくてよかった...」


昨年1月からのこの新型コロナウイルスで、
病院は未だ入院患者への面会はできない状態

病棟へ向かうエレベーターの前には
警備員が張りついている

母の終末期がこのコロナ騒動の真っ只中だったら、
母に寄り添うこともできなかったのかもしれない

手を握ってあげることもできなかったのかもしれない


...そんなことを思った




が、結局、母は、孤独に死んだ

夜中、誰にも看取られることもなく...


薄暗い病室

飾り気のない、
白い壁に囲まれたベッドに横たわっていた母


そんな中で逝った母

たぶん、苦しむことなく、
きっと、眠ったまま亡くなったのだろう

駆けつけたとき、
それほど穏やかな表情をしていた


ただ、ひとつ、気になったことがあった

それは、ベッドの中で、
母の手と足が少しばらけていたこと

「もしかしたら、少し苦しんだのかな...」


いや、穏やかな表情をしていたことが、
眠ったまま亡くなったことを
意味しているはずだ――



今の、このコロナ期のことを思うと、

「あのとき、本当にコロナじゃなくてよかった」

と、思うのだ




  “がん宣告”という言葉は、
  20年ほど前から
  “がん告知”と言われるようになった

  “余命宣告”も私は敢えて、
  “余命の告知”と使うようにしている

  それは、“宣告”という言葉の響きが
  どうしても心に突き刺さる気がするから


  “宣告”は、やっぱり酷な言葉だと思う




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あの人は、どうしているだろうか...。

乳がんになってから、

「あの人はどうしているだろう...」

と、思うことが増えた


たとえば、同じ病室に入院していたひと...

患者会で
たった1度きり会っただけのひと...

いつも患者会に来ていたのに、
来なくなってしまったひと...



乳がんの手術を終えて数か月後

お腹にホルモン薬のデポ注を打つため、
4週間に1度、
外科外来へ通っているときのこと


私は治療を終え、精算窓口へ向かった

そのとき、
精算ロビーの椅子に腰かけていた、
30代後半くらいの一人の女性に目が留まった

事務服を着ていたところを見ると、
仕事の途中か、退社後か...

目が留まった理由は、
彼女が目を真っ赤にし、
一生懸命ハンカチで涙を拭っていたからだ

「私がお腹に注射を打っている隣の診察室で、
 がん告知を受けていた女性だ」

と、ピンときた

おそらく彼女も乳がんだろうか...


その後、外来で一度だけ、
彼女を見かけたことがある

抗がん剤で髪が抜けているらしく、
帽子を被り、

歩きながら、
風でひらっとはだけたカーディガンの胸元を
さっと隠すように直した

その姿が凛として、
力強くて、

あのとき目を真っ赤にして泣いていた彼女とは
まるで別人だった



“がんと闘う”って、ひとを強くする

強くなければ、
闘っていけないからかもしれない


彼女を見て、そう感じた


あのとき泣いていた彼女は、
もうそこにはいないなかった


告知後に、悩み、迷い...

が、治療に進みはじめると、心も進んでゆく

それはきっと、
誰もが通ってきた道

あのときの自分と今の自分は、
確実に違っているはずだ


そんな彼女の凛とした姿に、
安堵と、
少しの嫉妬が入り混じっていた――



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どこにも行けない、そんな日は――。

今日も寒い朝


5月も終わろうとしているのに...



2021/05/29 朝




...これである





そして、

新型コロナウイルス感染拡大防止による、

『緊急事態宣言』中




どこにも行けない土曜日




先週に引き続き、

今日もボウリングの練習はお休み


  が、行っている人は行っている





とりあえず、

体力落とさないために...




2021/05/29 緊急事態宣言中




家の中でもできること――




  こんな生活、

  もう息が詰まりそうである



  いや、詰まりかけとる




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“がんにならない最強野菜スープ”?

そういえば数年前、
“野菜スープ”というワードを目にしたことがある

「まぁ、野菜は身体にいいし...」

と、単純に思っていたのだが、
それが“がんに効く”と言われていたことを、
最近になって知ったのだ


「あぁ、だから、あの人もこの人も、
 “野菜スープ”、“野菜スープ”と、
 ひたすら作って食べていたんだ...」


と、
過去にがんで亡くなった人たちを思い出した




そして最近知ったのは、

『がんにならない最強の野菜スープ』


「がんにならない?
 ならば、
 世界中の人たちがこれを飲めば(食べれば)、
 この世に“がん”という病気がなくなるわけだ!!」




今、がん治療のための薬の開発や治療法が
研究されているだろう

この数年に至っては、“治療”だけではなく、
“がん予防”も広く伝えられてきている

それは、
『がんは生活習慣病』に位置づけられているからだ


  ○過度な飲酒を避ける
  ○喫煙をしない
  ○バランスのいい食事
  ○熱いものばかり食べない
  ○塩分の濃いものを避ける
  ○適度な運動をする
  ○ストレスをためないように


...など、
“がんになるリスク”を下げようというもの

いわゆる、“がん予防”

今では学校の授業でも取り入れられている



なんだ、
“野菜スープ”で簡単に予防ができるのか...

しかも、“がんにならない”と言いきっている...



「がんが治った」
「がんが消えた」

「これでがんが治る」
「これでがんが消える」


そんな文言は、もう古い

これからは、「これでがんにならない」――




この類のものは、本当にあとを絶たない

私が子どもの頃は、きのこ系の高級品が、

「がんにいい」

そう言われていた記憶がある


が、今ではその話はどこへ行ったのだろう、
とんと聞かなくなった


それが本当に“がんにいい”のであれば、
多くのがん患者が救われているはずだ

そして今でも誰もが取り入れているだろう



“にんじんジュース”も一時期、
がん患者の間で爆発的に流行っていたようだ

が、私は全く興味がないため、
作り方も、
一日どれだけ摂取をすればいいのかも知らない


ただ言えることは、
生のにんじん(だとすれば)を、
大量に摂らない方がいいこと

「これがいいから」と、
嫌々、無理矢理飲むのならやめた方がいいこと


実は私の周囲にも、
無農薬のにんじんを大量に買いつけ、
せっせと作り、
毎日飲んでいた人がいた

が、残念ながら再発をした人もいる

「にんじんジュース、
 飲んでいたんだけどねぇ...」

と言っていたが...



つらい思いをしているがん患者には、

「治る」
「消える」

は、喉から手が出るほど、
手に入れたい保証だ



がんは、
いくら生活習慣に気をつけていても、
なる人はなる

不摂生をしていても、ならない人もいる

「がんになるかならないかは“運”」

そう言い切っている専門家もいたほどだ


『日本人の2人に1人ががんになる』

そんな時代

誰がなってもおかしくないのだと思う



ちなみに、りかこ家

4人家族中、2人ががん

『日本人の2人に1人ががんになる』の
データ通りだ

がんになったのは私と母であるが、
どちらかといえば、
父と妹の方ががんになりそうな生活習慣だ



今のところ、

“がんにならない”と言いきれるものはない

“がんが治る”、“がんが消える”と
断言できるものもない

“完治”に向かわせる一番の近道は“医療”であると、
私は思っている




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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

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乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)

★2024年10月
 骨粗鬆症が判明
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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≪2015年9月2日より、コメント欄を閉鎖させていただいております≫

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≪2016年11月2日分より、コメント欄を開放しております≫

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≪2016年12月3日分より、コメント欄を閉鎖させていただいています≫


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≪ランダムで開放しています≫


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   © Rikako,2011

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