秋の空――
燃えるような空
ありがたい景色
「生きていてよかった...」
そう思える瞬間だ
母が亡くなって、1年と2ヶ月
考えてみると、母の形見は一つもない
洋服は、サイズも好みも全く合わない
宝飾品も、母は持っていなかった
あったものは、決して“高価”とはいえない、
ネックレスや指輪やブローチ
それらは全て、
親戚や知り合いの手に渡った
私の手元に残ったものは、
私が産まれた時の母子手帳だけ
これはさすがに、
“形見”とは言えないだろう
母が亡くなったあと、
家の片づけをしていると、
台所になぜか4種類のスパイスがあった
若干使われた形跡はあったが、
ほぼ一杯の状態で残されていた
おそらくカレーにでも使っていたのだろう
凝った料理など、全くできないあの母が...
“カレーは、ルーを溶かすだけ”の、
あの母が...
その母が“スパイス”?
きっと、
「身体にいい」
とかなんとか、誰かに教えてもらったのか...
棄てるのも勿体ないので、
持って帰って来た
カレーを作るたび、
そのスパイスを使った
そして今日、そのスパイスを使い終えた
無くなった
あの、料理が下手な母が使っていたスパイスが、
無くなった
母の物が、
本当にもう無くなった...
そう思ったら、なんだか切なくなってきた
なんだか泣けてきた
真っ赤な夕陽が目に沁みた――
明日から10月。
10月は、
乳がん啓発運動『ピンクリボン月間』です。
私も明日、
乳がん啓発のお手伝いをさせていただきます。
「お近くにお住まいの方には、
是非、足を運んでいただけたら...」
と、思っています。
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