2007年5月15日(火)

デポ5回目 採血

経ってみれば、4週間は早い


「(おっぱい)どうだ?」

と聞かれる

たぶん、この間、
放射線の影響と思われる痒みで受診したから
聞いてくれたのだと思う

「皮膚科に行かなかった」

と、私は答える

主治医が勧めてくれた皮膚科受診

『もうこれ以上、
 手術と放射線治療で汚くなったおっぱいを
 ほかの人に見られたくない』

そんな思いから、
私は皮膚科へ行くことはなかった

結局、痒みに
1ヶ月以上耐えるはめになってしまったのだが...


  手術したおっぱいは、
  外科医数人、看護師さん十数人、研修医、十数人、
  放射線科の医師や技師さんたち...と、
  何十人の人たちに見られてきたかわからない

  医療者側は、これまで、
  何百人、何千人と見てきたかもしれない

  が、一人の患者...

  しかも私は女性である

  いくら病巣があった場所とはいえ、
  “おっぱい”

  手術をして型崩れし、
  手術と放射線で、
  自分でも見たくないほど汚くなっている


主治医は私のおっぱいを診て、

「うん...、
 (皮膚の状態)大丈夫だと思うぞ」

そして両手で触って、

「(リンパ液、少し溜まっているけど)
 このまま固めちゃった方がいいな」

あまり液を抜いてしまうと、
おっぱいがさらに変形してしまうらしい


そして、
ずっと気になっていた、おっぱいの窪み

胸に力を入れると切除した箇所が
“ぽこっ”と窪むのだ
 (その感覚が、また気持ち悪い)

そのことを主治医に話すと、

「これ以上(乳腺組織を)上げたら、
 (おっぱいの)形変わるぞ」

と言われる

「(力を入れると窪むのは)ずっと?」

と、聞き返す

そこには、

『年月が経って筋肉がついてきたら、
 窪まなくなるかも...』

そんな微かな希望を抱いていた


そんな私の想いを知ってか、主治医は小さく、

「うん」

と答えた

あまりにもはっきりとした返事ではなかったので、
私は意地悪にも、再び、

「ずっと?」

と、聞き返した

「うん」

先ほどより大きな声ではあるが、
やはり、はっきりとした返事ではなかった


放射線治療の後遺症といい、
未だ残っている、
手術時のマーカーといい――

  ㊟マーカーは、
   色素注入のための、20個ほどの針あと
 
   「そのうち消えるぞ」と言われていたが、
   未だにくっきり...

――主治医はその場を和まそうとしたのか、

「けっこうデリケートなんだな」

と言ってきたので、
少しだけカチンときて、

「めちゃめちゃデリケートだよ!!」

と言うと、
笑ってくれたのは
付いてくれていた看護師さんだけ

真面目な主治医は、

「うーん...」

と唸っただけだった


ホルモン治療でうつ状態

放射線の影響や術後のおっぱいの不具合などで、
私も不安だらけ

とても冗談なんか言える状態ではなかったのに、
精一杯放った言葉だったのに...

主治医が笑ってくれたら、
私も救われたのに...


主治医、
見た目にそぐわず、
意外と真面目だったんだ...



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