りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

限局性恐怖症(仮)・感覚過敏(仮)

夢を見ていた3か月 ~叶うことのない予定~

3か月前から進めていた函館旅行

昔から
「生きているうちに一度は行ってみたい」

そう思っていた函館

その函館に行ける!!


...はずだった

が、先日、すべてキャンセルした

理由は、私のわがまま

ここのところの体調の悪さに、
「もう無理」と、
感情的に陥ってしまったことだった


“キャンセル”なんてこの3か月、
一度も考えたことがなかった

“キャンセルしよう”なんて、
これっぽちも思ったことがなかった

体調と股関節のことを考えても、
せっかく取った予約を無駄にするなんて
自分でも予想外

なのになぜか突然、

「こんな体調じゃ、無理...」

との思いが頭を過ぎったのだ


長く続く体調不良との闘い

一向に好転しない体調...というより、
どんどん悪くなっている気がする

そんな身体に、
私自身がうんざりしてしまったのだろう、
たまたま手に握っていた携帯で、

「やっぱり函館行きやめる。
 体調悪くて行く勇気ない。
 楽しめる自信ない。
 全部キャンセルしてください。
 楽しい夢を見せていただきました」

と、函館旅行の提案をしてくれた人に
衝動的にLINEを送ってしまったのだ


  ☆詳しくは下記へ





いや、本当は、
「キャンセルしてください」と
LINEを送ったとき、

「本当にいいの?
 行くなら今しかないんだよ。
 そんなにすぐに答えを出さなくても
 2~3日考えてみたら?」

そんな返事が来ると思っていた

が、答えは、

「わかった。キャンセルするよ。
 かえってつらい思いさせてしまったね。
 ごめんなさい」

...だった

そりゃそうだ、
私がキャンセルを頼んだのだ

完全に、私の身勝手である



この3か月、
どれだけの時間をかけ、
予定を組んだか...

どれほど楽しみにして
この3か月という時間を過ごしてきたか...

「一生行けない」と思っていた、
夢の“函館”

その夢が叶おうとしていたのに...



*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜



 【函館旅行・予定】

 《1日目》

  午前7:00 出発
       (どこでお昼を食べられるか
        わからないので、
   ⇩    コンビニで
        おにぎりを買っていく)


  午後4:30 函館到着
       ホテルチェックイン
   ⇩

  午後5:00 少し早めの夕食
       (函館塩ラーメン店へ)
   ⇩

  午後6:30 函館山へ
       (100万ドルの夜景)



 《2日目》

  午前10:00~

   ・五稜郭公園
      ⇩
   ・ラッキーピエロ(昼食)
      ⇩
   ・金森赤レンガ倉庫
      ⇩
   ・坂本龍馬記念館(時間があれば)
      ⇩
   ・トラピスチヌ修道院


  午後5:30

    予約していた居酒屋へ



 《3日目》

  午前10:00 ホテルチェックアウト
         ⇩
        大沼公園へ
       (大沼公園周辺のコンビニで
        お昼を調達)

  午後8:30 自宅着



*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜



あまり歩けない私のために、
ひとつひとつ、
距離と歩行時間まで調べてくれていた

「これくらいなら歩けそう?」
「この距離、大丈夫?」

と、
4~5分圏内で歩ける距離を考えてくれた

「途中で歩けなくなったら、
 無理をしないでやめよう」

とまで言ってくれていた


その詳細な予定を見たとき、

「どれほどの労力を、
 私は相手にかけてしまったのだろう」

と思った

それを思うと切なすぎて...


  先日の車椅子レンタルも、
  実はこのためだった


   ⇩ そのときの記事






でもキャンセルを頼んだとき、
すぐに「わかった」と
返事が来たことには、

「やっぱり私を連れての函館行きは
 負担だったのかな」

そう思った

私みたいな人間を連れていくと、
面倒なのだと...



股関節はもちろん、
音や人混み、揺れなど
“パニック障害”的なものを持っている私には、
やはり遠出は無理らしい

しかも函館も、
コロナ後のオーバーツーリズムで
観光客であふれ返っているようだ

さらに今は夏休み

それにコロナも第11波の真っ只中...

  自らコロナに
  かかりに行くようなものかも...


と、
いろいろと思い巡らせていたら、
「私には無理だ...」と
衝動的に思ってしまったのだ



『夢は、諦めることも大切である』


が、一度つかみかけた夢は、
そう簡単には忘れることはできない

かと言って、
再び行くこともたぶんできない


ぬか喜びの3か月


なんとも哀れな幕切れだ...



  まぁ、自業自得なのだが...

  それに、
  そもそもこの話をいただいたとき、
  ずっと「行けない」と断っていたのだから、
  やっぱり最初から
  叶うはずのない夢だったのだ




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たぶん、形見。

1.4℃

冷えこんだ朝


それでも日中は19.5℃

陽射しがありがたい冬の入り口――




「そろそろ取り換えなきゃ...」

そう思いながら、
そのまま使っていたブレスレット



2023/10/12 手作りのブレスレット



10年ほど前になるだろうか

私の誕生日にいただいたものだ


これを贈ってくれたのは、
声も顔も知らない、乳がんの女性

乳がんの転移で
抗がん剤治療中だった彼女

つらい身体にもかかわらず、
会ったこともない私をイメージして
石をひとつひとつ選んで
作ってくれたのだ


彼女もブログをやっていた

が、そのブログは、
2013年12月23日で止まったまま

「あしたはクリスマスイブ。
 なのに抗がん剤治療」

そう綴ったまま、彼女は二度と
ブログを更新することはなかった


がんの状態が思わしくないのはわかっていた

最悪のことは考えたくない

「きっと、元気にしているさ。
 乳がんのことから離れて、
 ブログから離れて、
 元気に生活しているさ」――


が、その思いはすぐに打ち消される

「きっとこのブレスレットは、
 彼女の形見になってしまったのだ...」



出かけるときは、
必ずこのブレスレットをつけている

いつも彼女と一緒だ


そしてこのブレスレット

定期的に
ゴムを取り替えているにもかかわらず、
2度、切れたことがある

1度目は、今から5年前

家電量販店で
突然体調が悪くなったことがある

突如として、
“限局性恐怖症”のような症状に
襲われたのだ

  パニック障害のひとつで、
  当時、私はこの症状に苦しんでいた


そのとき突然、ブレスレットが切れた

慌てて散らばったストーンを拾い集めたが、
たぶん店内の片隅に
転がったままの石があったと思う

でも、なんだか
彼女が助けてくれたような気がした



2度目は4年前

マンモグラフィと超音波検査のあと、
着替えをしているときだった

「悪いもの、
 彼女が持っていってくれたのかな...」

と、非現実的なことを思ったりした



しばらく取り換えてないゴム

久し振りに、交換しよう――



  彼女とは、
  これからもずーっと一緒




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恐怖症。

「コロナが広がっているから、
 どこへも行けない」――


今はそんな言い訳ができる

本当は、
“~恐怖症”の発作(みたいな症状)が
出るのが怖くてどこへも行けないのに



大きな物音

騒ぎ声

揺れ――

それは、いつもの日常の中で、
突如として起こる



たとえば、車やバスの揺れ、

けたたましいエンジン音


たとえば、楽しいはずのボウリング

みんながわいわいと騒ぐ声、

ボールを投げたときの、
「ドン!!」という着床音、

ピンが弾ける音...


たとえば、
ショッピングセンターの人混み

ざわざわとした音が、
うるさいくらいに耳の奥に響く

2階や3階の揺れも、
熱気も...


それは、
その場から逃れたくなるほどの苦痛

意識を失った方が楽...



どこへも行けない

行くのが怖い



思えば、
幼い頃からその気があったな...

酷くなったのは、4年ほど前

今はまた軽くはなったが、
一度あの苦しさを経験すると、

「また来るのではないか...」

と、不安になる

ひどいときは、
あの発作的症状を思い出すだけでも
症状が現れたから

数日収まらないこともあった



行きたいところがたくさんある

会いたい人もたくさんいる

でも、ほぼ諦めた


とりあえず、
車で1時間ほどの海に行くのが精一杯だ




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生きづらい...

“限局性恐怖症”――


...というのも少し違う気がする




が、とりあえず、そんな症状



ここのところ収まっていたが、

また時々出てくる




体調が悪いから限局性恐怖症が出るのか、

それとも、限局性恐怖症が出るから

体調が悪くなるのか...




これが出ると、もう地獄でしかない


行き場がない


生きていることさえつらくなる


「死んだら楽になれる」と思ってしまう






とりあえず、コーヒー



2021/09/28 朝コーヒー





息苦しい...





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小さなお守り。

いつからだろう

23年間続けてきたボウリング場で、
“発作”が現れるようになったのは――



おそらく、新型コロナウイルスが拡大し、
マスク生活を余儀なくされてから

...ということは、ここ1年ほどだろうか


それまでは、
違う場所、違うタイミングでやってきた“発作”

が、事もあろうに、
23年間続けてきたボウリング場で
起こるようになってしまったのだ


“発作”...と、私は勝手に言っているのだが...

それがやって来る前兆が必ずある

「あ、来る...」

という瞬間がわかる


人前ではどうすることもできないが、
ボウリング場では...



2021/04/17 耳 栓



とりあえず、耳栓で対処


これで症状が出ないわけではない

出た症状がすぐに収まるわけでもない


が、少しでも楽にその場にいられるために



今はこれが私の“小さなお守り”




  どこにも行けない

  なんにもできない

  いつ発作がやって来るかわからない不安と
  恐怖感――




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りかこプロフィール

 
★2009年5月より
医療機関開催“がんサロン”発行による『がんサロン通信』にて、体験記・エッセイ執筆

★2010年9月
市広報にて体験記掲載

★2011年8月31日
乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版

★2012年1月21日
講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』

★2012年4月5日
FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談

★2012年4月
キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載

★2013年6月より
医療サイト『ドクターズガイド』、ブログ掲載

★2016年9月14日
フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送

★2020年3月
一般社団法人全国がん患者団体連合会『がん教育外部講師講座』修了(北海道教育委員会にがん教育外部講師として登録)

★2021年10月
『がん予防功労者表彰』(道・市・健康づくり財団・対がん協会4社共催)

★2023年5月
北海道がん患者連合会『がん教育講師派遣養成研修会』終了

★その他
講演、ピンクリボン運動、ピアサポーターとして活動中

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★国家資格
1994年10月、調理師免許取得(食と健康を考える乳がん経験者)

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★子ども虐待防止『オレンジリボン運動』サポーター

メッセージはこちらへ
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(25回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
その他の病歴
★2006年5月
 子宮筋腫(漿膜下筋腫)核出術(10㎝の開腹手術)
  ・10cmの筋腫  1個
  ・8cmの筋腫   1個
  ・2~3cmの筋腫 4個

★2023年7月18日
 ・臼蓋形成不全発覚(先天性)
 ・変形性股関節症発症(両足)
母の甲状腺がん(乳頭がん・転移性がん)
★2006年11月(私の乳がん告知の約2週間前)
 甲状腺がん告知

★2007年1月(私の乳がん手術の2週間後)
 甲状腺摘出手術・頸部リンパ節郭清

★2007年5月
 術後療法(RI治療・1回)
  通常2~3回の治療が必要なところ、
  1回の治療で身体の中にがんがないことが
  確認される

★2009年5月
 頸部再発(切除手術を受ける)

★2012年5月
 肺転移確認

★2015年5月
 小脳転移確認

★2015年7月18日
 永眠

  ※再発後の治療法・治療薬なし
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子ども虐待防止『オレンジリボン運動』
子ども虐待防止「オレンジリボン運動」
コメント欄について
★コメント欄は、2013年11月28日より認証制とさせていただきました。
 これまで通り投稿していただけますが、コメントが反映されるまでお時間をいただくこととなります。
 非公開希望の方は、その旨書き込んでいただけるとそのように対応いたします。

★また、2014年5月22日より、スマートフォンからのコメント投稿による誤送信を防ぐため、画像認証制を取り入れさせていただきました。認証英数字は“半角”での入力をお願いいたします。
 お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

★営利目的だと思われるリンク、また、不当なリンクやコメントは削除させていただいています。また、個人を特定するものや商品名なども、編集・削除させていただく場合があります。

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≪2015年9月2日より、コメント欄を閉鎖させていただいております≫

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≪2016年11月2日分より、コメント欄を開放しております≫

★非公開希望には対応しかねますので、コメントの投稿を控えていただきますようお願いいたします。

★個人を特定するもの、商品の宣伝、不当なリンクなど、編集・削除させていただく場合があります。

★公開が原則となっています。良識のあるコメントをお願いいたします。

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≪2016年12月3日分より、コメント欄を閉鎖させていただいています≫


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≪ランダムで開放しています≫


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   © Rikako,2011

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